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インドネシア:首都ジャカルタで大洪水発生 被災者への支援が急務【2007年2月6日 ニューヨーク発】
先週末から今週にかけて、インドネシアの首都ジャカルタは大規模な洪水によって街の大部分が浸水被害を受け、都市機能が麻痺しました。現在、被災地域に向けた緊急支援が開始されています。 断続的に降った季節的な豪雨が原因で発生した洪水によって、およそ1,500校の学校を含む数千戸の家屋や建物が浸水し、約34万人が避難生活を余儀なくされています。多くの住民が、道路、安全な水、電話回線、電気などを利用できない状況にさらされています。ボゴール県、デポック県、タンゲラン県、ブカシ県などのジャカルタ周辺の地域も、洪水によって深刻な被害を受けました。 ジャカルタ警察の報告によると、これまでに少なくとも29人が洪水によって亡くなりました。また、モスクや学校、政府の建物などが避難場所を求める人であふれ返っています。 支援物資の支給が始まる
洪水による泥水は一部地域で水深4メートル以上にも達しており、今後ますます水位が上昇する恐れがあるとの警告にもかかわらず家を離れる事を今も拒否している人々や、避難したくても身動きがとれず、家に取り残されている人がいます。インドネシア政府の復興支援チームはその理由に関わらず、自宅に留まっている人々の避難を進めています。 地元の報道によると、インドネシア気象庁は今後数日間はこの豪雨がジャカルタと周辺地域で降り続けるだろうと予報しました。一部の地域では、地すべりへの注意も呼びかけられています。 食糧、水、テント、簡易トイレ、公衆の調理場などの緊急支援物資がゴムボートで運び込まれ、避難生活を余儀なくされている家族に配られました。しかし、インドネシア国家災害対策調整庁は、さらに多くの支援物資がいますぐに必要であると述べています。 ユニセフの支援インドネシア政府からの公式な緊急支援要請が検討されている中、ユニセフは浄水剤や経口補水塩(ORS)などの物資とともに、水を持ち運ぶための容器を配布する準備を進めています。 また、ユニセフは予防接種キャンペーンも計画しています。このキャンペーンでは、洪水の被害にあった子どもたちに対してポリオとはしかの予防接種が行われるとともに、免疫力を高めるビタミンAの補給剤が配布される予定です。
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