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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたちは今

イラク情勢
避難中の子どもたちへの人道支援を拡大
モスル近くでの支援を実施

【2014年6月24日 アルビル(イラク)発】

イラク・モスル付近のKhazar検問所近くの避難民キャンプ(2014年6月17日)

© Barcroft Media /Landov

イラク・モスル付近のKhazar検問所近くの避難民キャンプ(2014年6月17日)

戦闘が続くイラク。ユニセフは、戦闘の影響を受けている子どもたちと家族へ、清潔で安全な水と衛生の支援を中心に支援を行っています。6月11日に始まった今回の危機では、50万人が避難しているとみられ、その半数は子どもたちです。

紛争中の地域でも支援を実施

この数日、ユニセフは地元当局を支援するために現場視察を実施し、緊急調査の実施とともに支援物資を提供。モスルの最前線からわずか数キロにあるシンジャル(Sinjar)とテルケフ(Tel Keif)を訪れ、子どもたちと家族に支援活動を行いました。ユニセフは、これまでに安全な飲料水7万リットル以上、食糧5,000包、衛生キット3,500セットに加え、子どもの心のケアのためのレクレーション道具約1万5,000人分を提供しています。子どもたちの多くは少数民族の子どもたちで、特に厳しい状況に置かれています。

22日日曜日には、ユニセフはIOMやUNHCRと合同でキルクークを視察。州の首長や指導者たちとの協議を行い、数日内に同様の支援を直ちに行うことを確認しました。

ユニセフ・イラク事務所代表のマルツィオ・バビルは「ユニセフは、たどり着くことが困難な地域の子どもたちにも到達できるようになっています。こうした子どもたちの中には、少数民族の子どもたちで十分に支援を受けられていない子どもたちが多く含まれています。紛争中の地域にいる何千もの子どもたちを支援できていることは、励みになります」と述べました。

危機発生で支援活動の資金が限界に

Kalakの北部の町で緊急支援物資を受け取った男の子と父親(2014年6月21日)

© UNICEF/NYHQ2014-0823/Khuzaie

Kalakの北部の町で緊急支援物資を受け取った男の子と父親(2014年6月21日)

バビル代表はまた、イラクの政治的状況と人道的状況は急激に変化しており、取り組むべきことはたくさんあることを強調しました。

「今回の危機発生を受け、我々の人道支援活動の資金も限界に達しています。これまで支援してくださったみなさまに感謝申し上げます。しかし、子どもたちとその家族に十分な支援を行うには、さらなる資金が必要です。国際社会に対し、寛大な支援をお願い申し上げます」と続けました。

今回の危機のほかにも、イラクは数々の困難に直面しています。西部のアンバール州から大量の人が避難し、隣国シリアからの難民の流入に伴い、14年ぶりにポリオの感染も確認されました。状況が複雑さを増すにつれ、避難している人たちを受け入れている世帯の財政的負担は日一日と増え続けています。燃料が不足し、水のくみ上げや電力といった基本的なサービスの提供に影響が及んでいます。日用品の物価は上がっており、避難民を含む最も貧しいコミュニティは、特にその影響を受けています。

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