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ナイジェリアの子どもの生存を助けるため日本政府が1,040万ドルを拠出【2010年12月10日 ナイジェリア・アブジャ発】
ユニセフは12月10日、ナイジェリアにおける子どもの生存のためのプログラムに対し、1,040万ドル相当の無償資金協力を受けました。日本政府による今回の協力は、ポリオ根絶、定期予防接種、およびマラリア予防に役立てられます。交換公文署名式には、植澤利次駐ナイジェリア国大使と坂井スオミ・ユニセフ・ナイジェリア事務所代表が出席しました。また、坂井代表と国際協力機構(JICA)の鷲見佳高所長が各組織を代表し、無償資金拠出協定が結ばれました。保健省で行われた式典には、クリスチャン・チュクウ保健大臣も参列しました。 ナイジェリアでは子どもの死亡率が高く、近年緩和されてきてはいるものの、保健に関するミレニアム開発目標を達成するには、いくつかの課題が残されています。子どもを死に至らしめる病気が、いまだに猛威を振るっているのです。野生株ポリオウィルスの伝播を確実に食い止めるための懸命な努力が払われており、ポリオウィルス感染は過去最低レベルにまで抑えられていますが、油断はできません。予防接種といった単純な方法や、子どもの生存に高い効果のあるその他の支援をうまく組み合わせて実施することで、子どもの死亡を減らすことが可能です。 日本政府からの今年の資金協力は、「予防接種プラス・デイズ」の期間中に使われる経口ポリオワクチンの調達に使われます。資金はまた、新たなワクチン導入に関連し、既存のコールド・チェーンでは足りない部分を補うための資材購入にもあてられるほか、「全ての地域に支援を」と題した定期予防接種サービス拡大に取り組む関係者の能力強化にも使われます。加えて今回の資金は、「母親・新生児・子ども保健週間」の期間中に配布される必須医薬品(寄生虫駆除のためのアルベンダゾール錠剤、妊婦向けのマラリア間欠予防治療に使われるスルファドキシン・ピリメタミン)の調達に役立てられ、また、同保健週間の運営実施にもあてられます。 ユニセフの坂井スオミ代表は、次のように述べました。「今回の資金協力は、ナイジェリアにおいて野生株ポリオウィルスの蔓延を止めるための最後の努力、新たなワクチン導入に伴うコールドチェーン・システム拡大を含めた定期予防接種の強化に向けた努力、そして母親・新生児・子ども保健週間の定着に大きく寄与するものです。」 2000年以来、日本政府は、特にナイジェリアにおいて、ユニセフ・ナイジェリア政府協力プログラムを通じ、子どもの生存一般に対する支援および小児感染症対策の分野で主要なドナーの一つとなっています。 植澤利次駐ナイジェリア日本国特命全権大使は、このように述べています。「この支援プロジェクトが、ナイジェリアの子どもたちの福祉に役立つことを、心より願っています。また、ナイジェリア人の皆様がミレニアム開発目標を達成するための取り組みを続けられるよう望みます。ナイジェリアがオーナーシップを維持する限り、パートナーとして、また友人として、日本はナイジェリアの人々と共にあり続けます。」 |