
パキスタン:サイクロンで洪水が発生、数十万人が被災
【2007年7月2日、ニューヨーク発】
パキスタンで発生した洪水により、腰の高さまで水が達している中、同国のシンド州 とバロチスタン州では、被災した人々がかつて住んでいた家や家財道具などを失いました。中には、愛する人を失った人々もいます。
公式の推計によると、同地域を先週襲ったサイクロン「Yemyin」によって発生した洪水の被災者の数は、100万人を超えています。洪水の間、何千人もの人々が高台に逃げ、モスクや木の上に登って難を逃れました。 バロチスタン州の29地域のうち14地域で、少なくとも10万人−おそらく50万人ほどの人々−が住む家を失いました。
バロチスタン州地方政府は110名の死亡者、200名の行方不明者を確認しています。しかし、非公式発表によると、死者の数は150名を超えています。シンド州では、6つの地域が被災しました。
このサイクロンによって、港町のカラチでも200名以上が死亡、水や電気が止まって何千人もの人々が影響受けるなど、深刻な被害が出ています。
困難を極める被災地へのアクセス
通信網が整っておらず、多くの被災地が遠隔地にあるため、サイクロン「Yemyin」の被害状況はいまだに正確に把握できていません。しかし目撃者によると、作物や家畜が流され、道路や橋が破壊されるなど、大規模な被害が報告されています。また、バロチスタン郊外では、現在も孤立状態で救助を待っている人々がいるとの報告もあります。
実際、この段階での一番の問題のひとつは、バロチスタン州の被災地域の大半へのアクセスが難しいということです。インフラ設備への被害といまだに続く洪水のため、バロチスタン州の大部分が孤立状態にあります。
最も大きな被害を受けた地域のひとつ、タルバット地区では救援活動が捗らず、人々は緊急の支援を必要としています。同地区では、支援を求める被災者による暴動も発生しています。他の多くの地域と同じように、タルバット地区でも上水道が汚染され、電気の供給も停止しています。
国連とユニセフの対応
パキスタンの洪水被害を受けて国連が資源の動員を始めるなか、ユニセフは、水と衛生、教育、子どもの保護、通信の各分野における支援活動を率いるとともに、保健分野でも他の機関の支援活動をサポートする任務を担っています。
バロチスタン当局からの最初の要請に応じて、ユニセフは6月30日(土)までに以下の緊急支援物資を届けました。
- 浄水剤 74万錠
- 毛布 3万3,600枚
- ジェリー缶 4,000個
- テント 12張
- ユニミックス(栄養強化食)50トン
- 新緊急保健キット 2セット(2万人x3カ月分の保健ニーズに対応可能)
- 貯水容器 20個
- 石けん 5万6,000個
- ろ過用の布 12梱包
- グラスファイバー製のトイレ用厚板 2,000枚
これらに加え、バロチスタン州政府は、医薬品の現地調達、および被災したコミュニティへの安全な水の運搬に必要な支援を受けています。
サイクロン「Yemyin」による被害を受けたのは、シンド州とバロチスタン州だけにとどまりません。激しい雨と洪水によって、インド、アフガニスタン、パキスタンのその他の地域など、南アジアの広範な地域で、先週一週間の間に大きな被害が発生しました。このためこれらの被災地では、ユニセフおよびその他の国際人道機関からの支援に対するニーズがさらに高まっています。

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