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パキスタン洪水:ユニセフ、政府やNGOとともに緊急支援活動を展開【2007年7月9日、ジュネーブ発】 ユニセフは、バロチスタン州政府や国家災害委員会(NDMA)から、被災地における迅速栄養調査への支援や、家族と離れ離れになってしまった子どもや親を失った子ども、女性の状況に関する迅速調査を行うよう、要請を受けました。 これを受けてユニセフは、9日から2日間にわたって、パキスタン政府や国連、非政府組織(NGO)、複数のドナー団体等のパートナーたちとともに、被災地の迅速ニーズ評価に取り組んでいます。 NDMAによると、今回の洪水による死者は246人にのぼっています。また16万人が住む家を失い、もっとも大きな被害を受けたバロチスタン州とシンドゥ州の被災者数は、合計215万人に達しています。 ユニセフの対応スクール・イン・ア・ボックスや保健・医療キット、ユニミックス、防水シート、ジェリー缶、レクリエーション・キットを積んだ20台のトラックが、パキスタンの首都イスラマバードからクエッタに向けて出発しました。 バロチスタン州保健と栄養 妊産婦や母乳育児中の母親、子どもなどのもっとも弱い立場に置かれた人々への支援用に、ユニセフ・クエッタ事務所はユニミックス60トンをバロチスタンの緊急支援委員会に提供。 このうちおよそ90%はすでに被災地に配布されています。地元の言葉で書かれたユニミックスの調理法に関するリーフレットも一緒に配布されました。 8日には、新たに70トンのユニミックスと445カートンのインスタント食品、および経口補水塩(ORS)20万袋がユニセフ・クエッタ事務所に到着。また、重度の栄養不良の子どもを収容する栄養治療センターの設置に必要な必須資材もクエッタに送られています。 教育 9日、「スクール・イン・ア・ボックス」153セット(1セットで、80人の子どもが3カ月間学ぶことができる)と防水シート96ロール、レクリエーションキット125セットがユニセフ・クエッタ事務所に向けてイスラマバードを出発しました。 子どもの保護 NDMAは社会福祉省およびユニセフに対して、被災地で家族と離れ離れ場になってしまった子どもや親を失った子ども、独身女性の状況に関する迅速調査を行うよう要請。この調査はさまざまなNGOの支援を受けて、一両日中に始まる予定です。また、人身売買やそのほかの搾取を未然に防ぐため、政府とNGOが子どもと家族の追跡調査を行いその再会を支援するほか、家族と離れ離れになった子どもたちの保護に努める予定です。 シンドゥ州ユニセフと世界保健機関(WHO)の合同チームによる調査が、カンベル地区とサッタ地区で行われました。ユニセフはカンベル地区にさらに多くのプラスチック製シートを送り込むとともに、給水面の支援を実施する予定です。サッタ地区では現在のところ緊急支援が必要な地域とは考えられていませんが、とくに安全な水を確保するため、主要な支援物資が提供される予定です。 またユニセフは、新生児用の毛布や浄水剤などをハイデラバードの当局に提供。これらの物資はカンベル、サッタ、バディン各地区およびカラチの被災地域で配布されます。先週末には、新生児用の毛布1,000枚と浄水剤5万錠がカラチの被災者に配布されました。このほか、プラスチック製のバケツやジェリー缶各3,000個などがカンベル地区当局に対して提供されています。 |