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フィリピン:ミンダナオ島の武力衝突で約13万人が避難【2013年9月25日 フィリピン発】
9月9日に、フィリピン南部のミンダナオ島南部サンボアンガ市で、フィリピン政府軍とモロ民族解放戦線(MNLF)の衝突が発生し、現在も戦闘が続いています。 これまでに132人が死亡、約15万8千人が巻き込まれ、1万以上の家屋が破壊されました。サンボアンガ市では、約10万9千人が自宅を離れ避難をし、バシラン州でもおよそ1万9千人が避難しているとみられています。 フィリピンのルイザ・カルヴァーリョ国連常駐・人道調整官は「悪化し続ける状況に強い危機感を持っています。戦闘の激化に伴い、人道危機にある人々への支援ニーズは高まっています。特に憂慮されるのは女性と子どもたちで、最も影響を受け困難な状況にあります」と述べ、自宅外で避難生活を送っている人たちの状況を伝えています。 ■7万人が押し寄せるスタジアム
サンボアンガ市のスタジアムには、7万人が身を寄せています。極端な人口過密状態でトイレが不足、衛生状況の悪化から、感染症の爆発的な感染が懸念されています。食料や飲料水、保健サービス、調理道具、テント、その他の生活必需品も不足。女性と子どもの健康状態や身の危険のリスクも高まっています。 ■公平に支援を届けることが重要カルヴァーリョ代表は、自宅や生活の糧を失った避難民に焦点をあて「避難することができない人たちを含めて、支援を公平に届けることが重要です。フィリピン政府はこの緊急事態に巻き込まれた人たちを支援しており、人道支援団体も同じく活動しています。国連はすべての関係者に、国際人道法に基づき、公平・人道的・中立・独立の維持を求めます。また、人道支援関係者の安全が確保されることを求めます」と述べ、迅速な支援を行う重要性を強調しています。 |