ソロモン諸島:過去最悪規模の洪水発生
3日間の集中豪雨で4万9,000人が被災
ガダルカナル島ホニアラ 5人にひとりが避難
【2014年4月7日 フィジー発】
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© UNICEF New Zealand/ 2014 |
過去最悪規模の洪水がソロモン諸島で発生。 |
過去最悪規模の洪水がソロモン諸島で発生しました。ユニセフが発表したレポートから、現地の被害状況やユニセフの活動についてお伝えします。
数字で見る概況
- 被災した人:4万9,000人、うち2万3,000人が子ども
- ガダルカナル島ホニアラで避難生活をおくる人:5人にひとり
- ユニセフ必要支援額:40万米ドル※
(※約4,120万円、1米ドル=103円で換算、現地調査後変動の可能性あり)
概要
- ガダルカナル島にある首都ホニアラならびにマキラ(Makira)で4月3〜5日に起きた集中豪雨により、大規模な洪水と被害が発生し、避難者が発生
- ホニアラにある空港近くのマタリカ(Matarika)川の氾濫により、コミュニティ全体が崩壊したところも
- 空港は閉鎖され、橋は被害を受けており、洪水によって移動とアクセスが大幅に制限されている
- 空港が閉鎖されているため、島外から人道支援関係者が入れず、フィジーなどで待機中
- ソロモン諸島のキラキラ(Kirakira)で4月4日(金)22時40分に、M6.0の地震(震源の深さ63km)が発生、被害状況の調査は未実施
- ホニアラでは、食糧と水、テント、そのほかの生活品が、マキラ・ウラワ(Makira-Urawa)ではテントが限定的ながらも配布開始
- 1万2,000人が少なくとも14カ所の避難所に身を寄せていると報告されており、登録が続いている
- 宗教グループなどによる非公式な避難所の開設が相次いでいる
- 妊産婦と子どもの患者およそ500名はホニアラの国立病院から、他の場所の医療施設でない施設に搬送
- 緊急治療のための病院として、新たにGood Samaritan 病院を指定
- ソロモン諸島災害管理事務所は、ユニセフなどのパートナー団体と共に現状の緊急調査を開始
- ソロモン諸島政府は、国家非常事態を宣言し、国際社会からの支援を正式に要請
- 現在、主に支援が必要とされるのは以下の通り>シェルター(住居)、食糧、水とトイレ、保健(下痢や蚊に起因する病気の予防と治療)、毛布、衣類、厳しい環境にある人たちの保護
現地の様子
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© UNICEF Pacific/ 2014 |
過去最悪規模の洪水が発生し、およそ4万9,000人が被災していると推測されている。 |
- ソロモン諸島から熱帯性低気圧は去ったものの、長期の雨季に加え、3日間の集中豪雨が発生したことから、川の水が氾濫し、橋は損倒壊し、住宅地や商業地が洪水の被害にあっている。特に被害が甚大なのがチャイナタウン。このため、輸送が困難になっており、ホニアラとガダルカナル島内の他の地域への移動やアクセスが難しい状況。空港は閉鎖されており、がれきを撤去し、修理をした後、36時間以内の再開を目指している。
- 港は空いており、船やボートの利用が可能。一部の商店は空いて食糧や衣類などを売っているものの、場所により、在庫を補充することは厳しい様子。
- 今回、最も甚大な被害が出たのがホニアラとマキラ(Makira)。ガダルカナルでは人口9万3,613人のうち3万7,000人が被災(首都のホニアラでは人口6万4,609人のうち1万2,000人が自宅より避難)したとみられる。被災者総数4万9,000人のうち、約1万2,000人は、自宅が損倒壊しており、14の避難所に避難。
ユニセフの活動
<水と衛生>
- 避難者1万2,000人は、安全な水とトイレが利用できない状態
- 避難者は、主にホニアラの最も貧しい地域の住民であり、洪水前から水やトイレが使えない状況に
- 避難所では、タンク内の水が少なくなり、トイレが不足していることから、公衆衛生上のリスクが発生
- ホニアラ空港が再開次第、フィジーから専門家が現地入りできるように待機中
<教育>
- 少なくとも9校が避難所になっており、そのほかは損壊している
- 多くの学校が長期休みの期間中であるものの、新たな避難先が見つかって掃除などが終わるまでは、学校の再開が難しくなる
- ユニセフは他団体とともに、臨時の学習スペースや保護サービスが受けられる場所の計画を立案中
- 実現すれば、備蓄してある学校用のテントや防水シート、「箱の中の学校」などを提供する予定
<保健/栄養>
- パートナー団体などと共に離乳食の配布を開始、衛生環境の悪化も懸念されることから、母乳育児も促進
- 公衆衛生や衛生習慣のメッセージも発信
- 脱水症状時に使う経口補水塩は備蓄してあり、利用可能
<保護>
- 行政による避難所の開設、避難者の登録が進む一方、非公式の避難所も相次いで開設
- 非公式の避難所の登録は現段階では実施できておらず、避難所間での情報交換も限定的
- 当局は、避難所を衛生的かつ安全に保つように活動
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