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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

水と衛生に関する支援がソマリアの子どもと女性の生活を変える

【2010年1月6日 ソマリア発】

© UNICEF Somalia/ 2009/ Morooka
ソマリアのデエンタ村の自宅近くにある新しい給水所で、貯水タンクいっぱいに水を入れるジャミラちゃん(11歳)。

ソマリアのデエンタ村の人々は、2ヵ月前まで安全な飲み水を手に入れることができませんでした。しかし現在は、ユニセフが支援した新しい給水システムによって、約300世帯の人々が清潔で安全な飲み水をいつでも利用することができます。

ハルゲイサ市から東に35キロほど離れた場所に位置するデエンタ村に設置されたこの給水所は、太陽エネルギーを動力としたもので、日本政府からの寄付によって実現した新しい給水システムのひとつです。

ソマリアは水資源が乏しく、人口のわずか29パーセントしか安全な飲料水へのアクセスがありません。また23パーセントの人々しか設備の整った衛生施設(トイレ)を利用していません。ユニセフは、今年、給水システムを新しく設置したり修繕したりして、10万人の人々に安全な飲み水を提供しました。

持続可能な設備
© UNICEF Somalia/ 2009/Morooka
ソマリアのデエンタ村に新しく設置された給水システムのオペレーター、アブディ・マタンさんは、システムの動力となっている太陽電池パネルの清掃を1日2回行っている。

ジャミラちゃん(11歳)は、12人家族の末っ子です。水を汲みにいくことがジャミラちゃんの仕事です。以前は一番近くの谷にある浅井戸まで毎日往復2時間かけて歩いていかなければならず、水汲みは大変な仕事でした。しかし今は、一日3回、新しい給水所に行って水を汲めばよくなりました。

「お母さんを助けられるから、毎日水を汲みにいくことは何でもないことだよ。今は、毎日学校が終わってから3回新しい給水所に水を汲みに行っているけど、それでも学校で勉強したことを復習する時間があるの」と、ジャミラちゃんは話します。

第5子を妊娠しているラーマ・オマルさんも、新しい給水所が設置されるまでは長距離を歩いて水を汲みに行かなければなりませんでした。「人間も動物も同じ水源の水を飲んでいました。その水は変色している時もありましたし、子どもたちが病気になったり、下痢で苦しんでいました。」オマルさんは当時を思い出して話しました。

伝統的な燃料よりも、太陽電池を利用した給水施設の方が、より安価に稼動し維持させることができます。これは、干ばつの影響で人々の生計が苦しくなっているソマリアでは非常に重要なことです。

「この給水システムは、コミュニティが貧しくなっている現在、持続可能な水の供給を保障するのに適した方法です。」ユニセフ・ソマリア事務所のハッサン・エガル水と衛生担当官はこう話します。

アクセスの拡大

ユニセフのソマリアにおける水と衛生面での支援には、学校や保健施設での公衆衛生を促進する活動も含まれています。ユニセフがトイレや手洗い場を設置したことによって、1万2,000人の子どもと女性たちがこの恩恵を受けました。

ハルゲイサにあるアリ・ジャマ小学校に、初めてトイレが設置されました。このトイレが設置される前、ラーマ・アリさん(17歳)は、休み時間を楽しむことができませんでした。

「休み時間の間に、トイレに行くために家まで歩いて帰らなければなりませんでしたし、そのせいで授業に遅れてしまうこともありました。でも今は、家まで帰る代わりに、休み時間に本を読んだり、お菓子を食べたりすることができます。」

皆様からの寛大なご支援によって、ユニセフはパートナーと共に、ソマリアの人々の生活の質を改善するために、長期的で持続可能な支援を続けることができるのです。

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◇ 募金のお願い ◇

 財団法人日本ユニセフ協会では、アフリカの子どもに対するユニセフの緊急援助を支援する「アフリカ緊急募金」の受付を行っています。皆様のご協力をよろしくお願い致します。

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