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南スーダン:
感染症が蔓延、子どもの命が危機に
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©UNICEF South Sudan/2014/Crowe |
国連南スーダン派遣団のボルの保護センターで、予防接種をうける避難民の子ども |
23日に停戦協定が締結された南スーダン。ユニセフは、同国東部のジョングレイ州ボルなどが人道危機に陥っていると警鐘を鳴らしています。
国連南スーダン派遣団のボルの保護センターに避難している子どもたちの間ではしかの感染が拡大。少なくとも30人が死亡しました。ユニセフは、同センターに避難する4,000人の子どもたちに、はしかとポリオの予防接種を実施し、免疫力を高めるためのビタミンAの投与を、徹夜で行いました。ボルでは安全が確保されないことから、人道支援活動は極めて限られており、ボルの保護センターに安全を求めて駆け込んでくる人々には、支援が届かない状況です。
ユニセフの保健チーム(保健員5人)は、ボルのキャンプに泊まり込み、ワクチンの配布と、地域の保健員による10の保健チームに、予防接種のトレーニングを行いました。人口密度が高くなっているキャンプで、少なくとも4,000人の子どもたちに予防接種を行いました。
「子どもたちは武力衝突を生き延びましたが、劣悪な環境で死の危険に直面しています。支援が届かなければ、子どもたちの死のリスクは劇的に増えるでしょう」とユニセフ南スーダン事務所 緊急プログラム副部長のダーモット・カーリーは訴えます。
ボルは首都ジュバから140km。ボルへと向かう道は、武力衝突の最前線になっています。他の地域と同じく、ボルでも医療機関などがことごとく破壊され、医療品の略奪が起きています。
1月21日に緊急支援物資計70トンがジュバの国際空港に到着したのち、予防接種キャンペーンは開始。物資には、医療品、ワクチンを低温に保つ運搬用品、マラリアや肺炎、下痢、栄養不良の治療薬と子ども用の栄養素、ビタミン、抗生物質、鎮痛剤のほか、出産に必要な医療手術器具、安全な水と衛生の供給に使う機材、テント、防水シート、毛布などが含まれます。
ジュバの避難キャンプでも、ユニセフはパートナーと共に、15歳未満の子どもたち18万人を対象に、ポリオとはしかの予防接種を実施する予定です。 ユニセフは、南スーダン危機への緊急支援に必要な資金として、3,200万米ドルを求めています。
©UNMISS/2014/Military |
南スーダン東部のジョングレイ州ボル。人々が安全を求めて避難しています |
自宅を離れ避難している人は少なくとも50万人と急激に増加。国内で避難している人のうち約7万人は、国連南スーダン派遣団の各地の保護センターに避難しています。周辺国に避難している人は8万6,000人で、そのほとんどは女性と子どもたちです。
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