南スーダン:
紛争で国内外へ避難した人は86万人以上
親とはぐれた子どもは約900名
【2014年2月14日 南スーダン共和国・ジュバ発】
南スーダンで昨年12月に発生した武力衝突は激化の一途をたどり、ようやく今年1月23日に停戦合意が締結されました。停戦後も予断を許さない緊迫した状況のなか、ユニセフは緊急人道支援を実施しています。
■数字で見る概況
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©UNICEF South Sudan/2014 |
ユニセフは国内避難民の人々のために、毎日100万リットルの水を各地の避難所で提供しています |
- 国内避難民 73万8,000人(12月15日以降/OCHA2014年2月6日発表)
- 避難民のうち18歳未満の推定値 39万4,644人
- 避難民のうち、国内の国連施設に避難している人 7万5,000人
- 国外へ避難した人 13万400人(ウガンダ6万2,000人、エチオピア2万9,000人、スーダン2万3,500人、ケニア1万4,100人など/ OCHA2014年2月6日発表)
- 参考情報:南スーダンの人口 1,083万人(2012年、ユニセフ『世界子供白書2014統計版』)
■状況
- ユニセフは、2月5日、南スーダン危機を「ユニセフ最優先緊急事態」と認定し、リソースを最優先に投入
(同レベルの危機は、シリア危機と中央アフリカ危機)
- 1月23日の停戦協定締結後、主要都市の一部は情勢が幾分落ち着き、他の地域へのアクセスも改善
- しかし、ジョングレイ州やレイク州、ユニティ州、上ナイル州の郊外では散発的な衝突が報告されており、安定的に人道支援を行うのは厳しい状況
- ユニセフは、ベンティウ、マラカル、ミンカマン、ボルで子どもの保護、水と衛生、栄養分野の支援を拡大
- 国連施設外に避難している人は、地域が受け入れているが軋轢も生まれている
- 一部地域での調査によると紛争前は1世帯人数が5〜7人だったが、現在は15〜37人に
<子どもの保護>
- 3,644人が何らかの保護のサービスを受けている
- 親とはぐれた子ども(子どものみ:親を伴っていない子ども) 計899人
ジュバ245人(11名再会)、アウェイル271人、マラカル50人、ベンティウ27人、ワラブ州74人、ニムレ(Nimule:ウガンダとの国境近く、東エクアトリア州の町)232人
- 行方不明の子ども(親が子どもを捜しているケース) 計216人
ジュバ189人(20名再会)、ベンティウ27人
<保健>
- 過度な人口密集と栄養不良、はしか予防接種率の低さにより、はしかが発生
- 12/22〜2/2の間に548件の感染を確認、うち81名が死亡(死亡率14%)、感染の半数は子ども
- 6カ月〜15歳未満の子ども11万8,452人にはしかの予防接種を実施
- 経口コレラワクチンの導入に向けて調査を実施中
- 6カ月〜15歳未満の子ども1万7,308人に高カロリービスケットを配布
- 調査の結果791人が重度急性栄養不良にあることが判明し、治療中
<水と衛生>
<教育>
- 国連施設内に臨時の学習スペースを設置、ボルでは800人が通う
- 子どもたちの居場所を作り、必要なケアを行い、保護するために臨時の学習スペースを拡大中
■周辺地域
<ウガンダ>
- 2月初旬以降、6万2,000人が難民登録、86%が女性と子ども
- 避難者は、北部の3箇所のトランジットキャンプに滞在した後、避難先へ移動
- 避難者の急激な増加に伴い、トイレが絶対的に不足
- ユニセフは生活必需品の提供のほか、はしかとポリオの予防接種を実施
- 栄養調査を行い、治療のほか、ビタミンAや栄養補助剤、虫下しを投与
- 手洗い場やトイレを設置したほか、井戸を建設中
- 親とはぐれた子どもたちのために、家族再会プログラムを立ち上げ、子どもにやさしい空間も設置
- 今後数ヶ月内に避難者が増えることを見越し、対応策を検討
<エチオピア>
- 2月7日現在、2万9,000人が避難、今後6万人に上るとの見込み
- 避難者向けに、給水、衛生習慣、予防接種、蚊帳、ワクチン、経口補水塩、浄水キットなどを支援
- 家族とはぐれた子どもを保護
<ケニア>
- 2月7日現在、1万4,000人が難民登録、80%が女性と子ども
- 毎日3,000人が難民登録中
- 3月半ばまでに3万人〜8万人がケニアに避難してくるとの見込み
- 学校用のテントや大型の給水タンク、防水シート、生活必需品などを提供
※情報元:ユニセフ発表の南スーダン情勢レポート(2/11)、南スーダン周辺地域レポート(2/14)
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