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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

スーダン南部の洪水被害地域でユニセフが支援活動を展開
— 日本人ユニセフ職員による報告

スーダンでは、依然広範囲で洪水被害が続いています。スーダン南部のバハル・エル・ガザル州北部も、深刻な被害を受けた地域の一つです。ユニセフ・スーダン南部バハル・エル・ガザル州北部担当官、西野裕子氏から、洪水で被災した子どもたちやその家族の状況について報告が届きました。

スーダン南部アウェル郡

「私たちが洪水に関する第一報を聞いたのは、8月半ば、アッパーナイル州の隣の州のことでした。でも、この情報が入る前から、洪水はすでに私たちのすぐ隣まで迫っていたのです」と、西野氏はふり返ります。ユニセフのバハル・エル・ガザル州北部事務所は、アウェル郡の中心部にありますが、この地域も、洪水によって非常に大きな打撃を受けました。770世帯が全壊し、被災者は3,360人以上にのぼると報告されています。

西野氏のチームは、約400家族を対象に、蚊帳、防水シート、折りたたみ式ポリタンク、毛布、食器、石鹸など、非食料物資を1,500セット急送しました。

西野氏は、アウェル郡の現地当局をはじめ、バハル・エル・ガザル州北部で活動する他の国連機関やNGOとともに、被災地を訪れ、被害を受けた子どもたちや女性のニーズを把握し、インフラ設備の被害状況を調べました。

「道のいたるところで、人々は自分たちの家財道具を守ろうとしていました。でも、彼らは、ほとんど所持品といえるようなものを持っていないのです」西野さんは帰還民の状況についても心配しています。

2005年1月9日、和平協定が締結され、21年に及んだスーダン北部と南部の内戦が終結しましたが、その後、ハルツーム州とダルフール州から何千人もの帰還民がスーダン南部に押し寄せました。バハル・エル・ガザル州北部は、帰還民の数がもっとも多い地域のひとつで、その数は約13万人と言われています。

「私は、ハルツーム州に10年暮らしていた家族に会いました。彼らは、内戦が終わり、、スーダン南部に帰還することを楽しみにしています。この洪水によって、彼らの希望や、バハル・エル・ガザル州北部の村に戻って生活したいという願いが消えなければよいのですが」と、西野さんは話します。

数週間前に水位が高くなったため、洪水被災地へのアクセスは、空輸のみに限られています。

「バハル・エル・ガザル州北部の道路は、これまでも悪い状態でしたが、洪水によって、さらに悪化しました。各郡を結ぶ主要道路は、全て水没し、2つの仮設学校も崩壊したと聞いています。私たちは、物資供給部門に仮設学校用テントを送るよう要求しました」

ユニセフは、400世帯分が一時的に避難している地域に、非食料支援物資のほか、貯水タンクを提供し、地表水処理システムを設置しました。

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◇ 募金のお願い ◇

日本ユニセフ協会では、スーダンにおけるユニセフの支援活動を支援するための募金を下記の口座にて受け付けています。皆様のご協力をお願い申し上げます。

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