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スーダン:ユニセフ事務局次長ヒルデ・ヨンソンが武力衝突の悪化を懸念
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ユニセフの事務局次長ヒルデ・ヨンソンは、今週、スーダンを訪問、数十年に渡り国土の大半で続いた紛争を終結させた2005年の包括和平合意調印以後、子どもたちの権利が大きく前進している状況を視察しました。
「以前、わたしは平和使節団としてここを訪れました。今回は、スーダンのひとびとと子どもたちに和平の恩恵がもたらされるよう支援するために来ました。」と、ヨンソン事務局次長は報道向けに話しました。
ヨンソンは、ハルツームから訪問を開始。その後、南スーダンと南コルドファン州へ移動前に、国民統一政府高官と面談しました。
ワラップ州では、地元インフラの整備への投資がどの程度、目にみえるかたちで子どもたちに平和をもたらしているのか視察。ユニセフの支援で建設された新しいワクチン貯蔵施設と学校を訪問して、それを確認しました。
© UNICEF Sudan/2008/ Carwardine |
ユニセフのヒルデ・ヨンソン事務局次長がスーダンを訪問。ユニセフが支援する母乳育児治療プログラムに訪れた外来患者と話すヨンソン事務局次長。 |
2005年以来、1,200万人以上の子どもたちが、はしかワクチンキャンペーンの恩恵を受け、学校入学率は、南スーダンでは、包括和平合意調印後から3倍以上になり、北部の州では2倍近くに向上しました。
「私の視察期間中、ユニセフはスーダン子どものための前進プロジェクトを勢いよくスタートさせました。これにより、スーダン全土の子どもたちひとりひとりに、基礎保健サービスによる支援をすることが可能になるでしょう。」(ヨンソン事務局次長)
ヨンソン事務局次長は、北部バハル・エル・ガザルへの直接の人道支援も視察しました。そこで、マルアルコンの授乳育児特別プログラムに参加しているスタッフと患者を訪問。この州の急性の栄養不良率は、緊急事態レベルの2倍です。
© UNICEF Sudan/2008/ Carwardine |
南コルドファン州で新しく建設された小学校を訪問したヨンソン事務局次長。地元の地域コミュニティーが、ユニセフと資金提供者の協力で建設した。 |
ジュバで、南スーダン政府大統領サルバ・キイル・マヤルディト氏と高官たちと面会し、ヨンソン事務局次長は、ユニセフや他の支援団体と政府との協力関係について話し合いました。
「アビェイの状況は大幅に悪化しました。武力衝突が発生したので、その市民への影響を深く懸念しています。南スーダン政府の副大統領タハ氏と大統領のサルバ・キイル氏と会談して、その結果、武力衝突が停止したことを喜ばしく思うと話したばかりだったのに。」(ヨンソン事務局次長)
シンギル村へ訪問したヨンソン事務局次長は、地域コミュニティーのリーダーたちが、新しい教室と保健センターの建設を最優先して、女性の収入増加プログラムを始めたことを知りました。異なる7つの部族がうまく地域資源を共有する姿を見ました。
こうした地域コミュニティーのプログラムこそ、生まれ変わろうする重大な局面にあるスーダンに、平和構築をもたらす可能性をもつのです。
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