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ユニセフ、子どもたちへの支援を拡大【2012年9月6日 アンマン発】
混迷が続くシリア情勢。そして、その影響を受けている子どもの数は、推定で130万人。ユニセフは、緊急支援活動の一環として、過酷な状況の中、健康の悪化が危惧されている子どもたちの栄養状態のチェックを、シリア周辺国の各難民キャンプは勿論、その周辺のコミュニティやシリア国内でも展開しています。 ヨルダン北部のザータリ難民キャンプでは、週に一度、予防接種を実施するために開設されている診療所を使って、この活動が行われています。ユニセフは、また、ヨルダン保健省や世界保健機関(WHO)をはじめとするパートナー団体と連携して、ザータリ難民キャンプの他、シリア難民を受け入れている近隣のコミュニティや一時滞在所の10万人あまりの子どもたちを対象に、大規模なポリオとはしかの予防接種キャンペーンをスタートする予定です。 ユニセフの中部・東部ヨーロッパ、独立国家共同体地域事務所のマヘンドラ・シェス保健アドバイザーは、次のように話します。 「シリア国内全域で、保健や医療サービスは止まっています。このため、シリアの子どもたちは、定期的に受けなければならない予防接種も、それ以外の基礎的な保健サービスも受けられない状況に置かれています」「こうした状況で、特に、ザータリのような難民キャンプで生活している子どもたちは、病気や栄養不良に最もさらされやすくなっているのです。こうした支援は、とても重要です」
シリア国内では、非常に緊迫した状況の中、ユニセフは、国内のパートナー団体と協力し、ダマスカス全域の学校に避難している人々に、命を守る保健ケアをはじめとする支援を展開。また、アレッポ、ダマスカス、ダルア、ハマを含む最も深刻な影響を受けている地域の17万5,000人に手を差し伸べるべく、8つの移動医療チームを派遣する準備を進めています。ダマスカスやその周辺の地域で進めている栄養不良チェック活動の規模も、拡大される予定です。 シリア難民が4万人以上避難しているレバノン、そして、1万5,000人以上が避難しているイラクでも、予防接種を提供。5歳未満の子どもたちの栄養状態も、注意深く監視されています。 「シリア国内と周辺国一帯で、シリアの子どもたちの健康状態が脅かされています。子どもたちを確実に守るために、今、行動しなければなりません」(ユニセフの中東・北アフリカ地域事務所のマリア・カリビス部長) ユニセフは、国際社会に対し、シリアや近隣諸国に避難している数万人のシリアの子どもたちのために、水と衛生、教育、保健、栄養プログラムといった緊急支援活動を実施するためのさらなる支援を求めています。 |