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トルクメニスタン:子どもたちの未来を拓くユニセフの授業【2008年1月8日 トルクメニスタン・ゲオクデペ発】
7年生になるジェレン・ヤブバグシヤバさんは、放課後学校から戻ると、家族と一緒にテーブルにつき午後のお茶を飲むことがあります。普段は学校の様子を話すジェレンさんですが、この日は、特に家族に聞いてもらいたいことがありました。彼女の学校では、HIV/エイズと麻薬の危険性についての特別授業が行われたばかりでした。 ジェレンさんは、次のように話しました。「HIV/エイズや麻薬が、私たちの人生をメチャメチャにすることを教えてもらったの。本当に驚いたわ。だから、家族や友達にこのことを知らせることが大事だと思ったの。」ジェレンさんは、彼女の先生が「パイオニア(先駆者)」と呼ぶ子どもたちの一人です。学校で得た知識を、コミュニティ全体に広めている子どもたちです。こうした子どもたちが、多くの女性が、HIV/エイズがどのように広まるかということすら知らないトルクメニスタンで、とても重要な情報源となっています。 未来を切り拓くために
ジェレンさんが受けたのは、ユニセフが、トルクメニスタンの全国の学校で普及を進める「生きるための技術(Life Skills)」と呼ばれる授業でした。この授業では、若者が日々の生活の中で直面する可能性がある様々な危険を教えるとともに、彼らが正確な情報に基づいて健康を維持するために必要な決定を下すことを教えています。 「生徒に、自分を守る方法を知ってもらいたいと思います。(必要に応じて)医師を訪ねることの必要性など、自らの将来のために、生きるための技術を身に付けることが必要です」。レダ・ソユノバ先生は、こう語ります。 こうした取り組みの一環として、ユニセフは、学校にコンピューター、地図、ゲームなどを備えた資料センターを設置しました。「生きるための技術」は、教室で教えられるだけでなく、スポーツや芸術、保健活動が行われる青少年クラブでも教えらます。もちろん、この授業を担当する教員も、特別な訓練を受けています。 リスクを回避するために 「生きるための技術」を通じたユニセフの支援は、こうした技術を身につけた若者たちが、他の若者にその知識を広めてゆく状況を創ることを目指しています。 「若者が直面している危険を危険として認識できないとしたら、例えばHIV/エイズや麻薬が本当に有害であることは考えないと思います。だから、先生たちが、私たちに自分を守ることができる情報をくれることはとてもいいことです」。ジェレンさんは、こう話してくれました。 トルクメニスタンの人々は、ユニセフが支援する「生きるための技術」の授業がトルクメニスタンの子どもたちに明るい将来を与えることを期待しています。 |