ウクライナ・東部・クリミア情勢
東部スラビャンスクでは全学校が休校
クリミアからは5,000人が避難
【2014年4月17日 キエフ発】
緊迫した情勢が続くウクライナ。ユニセフの情勢レポートから、現地の様子やユニセフの取り組みについて、最新の情報をお伝えします。
数字で見る概況
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66万2,245人 |
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41万6,442人 |
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33万4,455人 |
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141万3,142人 |
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34万4,263人 |
現地の状況
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© UNICEF Ukraine/2014 |
ビニンツァの避難所に身を寄せる子どもたち。ユニセフは心のケアの支援を実施する予定。 |
<東部>
- 政治危機により、暴力衝突が激化しており、東部では死傷者も、特にスラビャンスクでは緊張が高い
- スラビャンスクでは、警察署や庁舎が親ロシア派に占拠しており、ドネツク州やルハンスク州でも同様
- スラビャンスクでは、当局によりすべての学校と幼稚園がすべて閉鎖されており、子どもの教育にも影響
- ドネツク州北部には、治安回復のため部隊が展開、一般市民は強く不安を感じている
- 日々の生活と子どもたちへの影響について、大きな兆候が感じられる
- 多くの市の中心部は占拠され、暴力行為が継続、検問所が設置され、車での移動ができない地域も
- 親に連れられてデモに参加している子どもたちもいるとの報告
<クリミア>
- ウクライナ議会は、新しい法案を可決、この法案でクリミア半島からウクライナ本土へのクリミア住民の出入りが制限
- クリミア情勢は表面上は平静だが、緊張は続いており、アクセスが制限されている
- 4月15日時点で、UNHCRはおよそ5,000人がクリミア半島から避難しているとしている
- 内訳はリビフ(1,157人)、キエフ(930人)、ビニンツァ(373人)、フメリニッキー(275人)、イワノ・フランキスク(207人)となっている
- ユニセフはUNHCRとともに、4月7日にキエフの避難所3カ所を訪問
3カ所の生活環境は安全で、食糧はNGOや個人支援者が支援、避難先の保健サービスを利用
避難してきた子どもたちは、避難先であたたかく迎えられ、本の提供なども受けている
ユニセフの取り組み
<東部:電話調査を実施>
- ユニセフの主な役割は、特に東部での子どもの発育への影響のモニタリング
- 16日週、ドネツクア、ハルキフなど東部の4都市で市民団体パートナーや当局などに電話調査を実施
- 子どもや若者が、デモに体系的に動員させられている、また子どもの逮捕といった報告はなし
- 一方で、金銭的に困っている家庭が報酬を得るためにデモに参加しているケースもあり、こうした場合、子どもが連れられていることも
- 仕事をしている親は、路上での衝突のさなか、子どもだけを家に残して仕事へ
- 親ロシア派と親ヨーロッパ派の若者(特に大学生)の衝突を確認
- 路上での暴力を目撃したり、事件に巻き込まれた子どもへの社会ケアが直ちに必要
- 多くの場所で、子どもの教育へのアクセスへの支障は出てないが、スラビャンスクでは安全を最優先に、すべての学校と幼稚園が休校
<優先的な取り組み>
- 国連機関による対応策検討の中で、ユニセフは心のケアの重要性を強調、盛り込まれる見込み
- 水と衛生分野のパートナー団体が少なく、避難先の衛生環境や衛生習慣の低下を懸念
- 現在の情勢は、子どもと親の心に大きな負担となっている
- ハルキフでは、デモが起きている場所はこれまで家族がよく遊んでいた場所=日常的な場所
- 紛争や戦争になるのでは、という不安、心配、懸念が街中でも見受けられる
- 子ども連れでデモに参加することが危険であるとの認識が低い
- 若者が武装集団に参加するかもしれないと不安を感じている親も
- 子どもや親の心のケアを行うためのコーディネートが不足
- ハルキフでは、銃撃を防止するために女性や子どもを「壁」にしようとの呼びかけがあったとの報告あり
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