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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち/ストーリーを読む

ザンビア:ユニセフ支援プログラムで、
農村部でもHIV母子感染予防が普及!

これは、2015年に向けたカウントダウン:妊産婦・新生児・子どもの生存会議(4月17日〜19日、南アフリカ・ケープタウンで)に関連したストーリーのひとつです。

【2008年4月16日 ザンビア・ルアプラ州発

地図:ザンビア

ザンビア・ルアプラ州の34歳になるレジーナさんは、これまで8ヶ月もの間、娘の将来を左右するかもしれない検査の最終結果を待ち続けて、胸が締め付けられる思いでした。娘がもしもHIV陽性だったら、とも考えてしまいます。幸いにも、レジーナさんの地元の診療所は、母子感染予防(PMTCT)プログラムを実施しています。お母さんと生まれたばかりの子どもにネビラピンという抗HIV薬を提供することで、このプログラムは、ウィルスが子どもに感染する可能性を減らすことができます。

レジーナさんはいいます。「出産時に、わたしと娘は診療所でネビラピンをもらうことができたんです。だから、娘はHIV陰性だと心から願っています。」

サービス資源の欠如

ルアプラ州のほとんどの診療所では、母子感染予防サービスを提供していません。実際に、ほとんどの施設が、HIV検査すら実施できないので、ザンビアは世界でも最も高いHIV感染率に苦しんでいるのです。
こうしたサービスが欠如していることが、HIVの母子感染を驚くほど多くしているのです。

「わたしの患者さんの中には、HIVに感染していて、出産後に赤ちゃんを亡くした方もいます。わたしの患者さんのうち、10パーセントぐらいは母子感染予防を必要としています。」と、看護師のレジーナ・オルウィタさん話してくれました。

適切な保健サービスがないために、ルアプラ州のような農村部のヘルスワーカーはしばしば、赤ちゃんがウィルスに感染したままで生まれ続けるのを、なす術もなく見過ごさざるを得ないことがありました。しかし、他の場所では有効で十分な母子感染予防プログラムが受けられているのです。

UNICEF video
© UNICEF video

命を救うサービス

このプログラムの普及のきかっけとしては、妊産婦と子どもたちに抗レトロウィルス薬治療を行うことが必要でしょう。もちろん、ヘルスワーカーの指導と他の関連サービスの充実も大切です。 「女性は出産前のサービスのために地元を離れることができないので、母子感染予防は女性がどこにいても受けられるように提供できることが、重要です。このサービスの普及によって、ルアプラ州の90パーセントをカバーすることができるでしょう。」と、ファミリー・ヘルス・インターナショナルのザンビア国ディレクター、キャシー・トンプソンさんは言います。

子どもたちは、8ヶ月目に最終検査を受けなければなりません。しかし、胸を締め付けられる思いで待ってはいますが、レジーナさんは楽観的です。新しい母子感染予防プログラムがあれば、プアプラ州全土にいるHIV陽性のお母さんたちは、子どもの未来に希望を抱くことができるでしょう。

「子どもとエイズ世界キャンペーン」

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