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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第128報
「こんな経験は初めてだった・・・」
福島・双葉町の子どもたちが、日伊バレーボール代表選手をエスコート

【2011年12月3日 東京発】

日本バレーボール協会 提供

12月3日(土)、東京の国立代々木競技場第一体育館で開催された国際バレーボー連盟(FIVB)主催のFIVBワールドカップバレーボール2011日本代表対イタリア代表戦。会場に招待された埼玉県加須市の旧騎西高校で避難生活を送る福島県双葉郡双葉町の子どもたち24名が、試合の冒頭、エスコートキッズとして両代表チーム選手とともに、コートに登場しました。

FIVBは、国連が提唱する「持続可能な開発と平和構築のためのスポーツ」に共鳴。11月18日、女子大会が開催されていた第一体育館で、国連ミレニアム開発目標(MDGs)の達成と認識を高めるための国連との2年間のパートナーシップ協定の締結を発表しました。

これを受け、FIVBの加盟団体である日本バレーボール協会(JVA)は、今大会に東日本大震災被災地の子どもたちの招待を企画。岩手県高校総体をはじめ、スポーツを通じた子どもたちへの支援も展開してきた日本ユニセフ協会と、旧騎西高校で避難生活を送られている福島県双葉郡双葉町の方々への支援活動を続けている埼玉県ユニセフ協会の協力で、双葉町の子どもたちの招待が実現しました。

憧れの選手たちと会うのを楽しみにしていた子どもたち。いまだにお弁当中心の避難生活を強いられている子どもたちにと、主催者の方々が用意してくださった暖かい夕食を待っていた時に、控え室の窓の外に日本代表チームを乗せたバスが現れると、スタッフたちに「(出迎えに)行っていい?! 行っていい?!」と、夕食も忘れて大興奮。

日本バレーボール協会 提供

午後6時15分。コート裏手の廊下で準備していた子どもたちの前に、天井に頭が付いてしまうのではと心配になる位の背の高い選手たちが現れると、子どもたちの間から歓声が上がりました。一方で、緊張のあまり言葉を失っていた子もいましたが、午後6時20分に始まった本番では、会場が大きな拍手と歓声に包まれる中、24人全員が、選手たちとしっかり手を繋いで入場。何度も繰り返した練習のとおり、選手達の前に綺麗に一列に整列。記念撮影後、選手たちと握手を交わし、エスコートキッズの大役を無事勤めました。

参加した子どもの一人、板倉優圭さん(12才)は、「こんな経験は初めてだったから、楽しくて嬉しい。(バレーボールを)前やっていたので、将来は代表選手のようになりたい」と語ってくれました。また、笠原颯一郎くん(10才)は、「選手が大きかった。みんなみたいな選手になりたい」と、興奮した様子。大谷涼太くん(11才)は、一言「緊張した」と、安堵の表情を見せ、石橋涼香さん(10才)は、「イタリアの人が背が高くてびっくりした。また見に行きたい。バレーボール選手になりたい。」と、将来の夢を語ってくれました。

子どもたちは、その後、会場で試合を観戦。息詰まる展開の熱戦に、最後まで、大きな声で選手たちに声援を送っていました。

   
エスコートを終え、安堵の表情を見せる子どもたち。  

クレジット表記のない写真全て:© 日本ユニセフ協会

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