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UNICEF コソボ速報No.51999年6月4日 <TOPIC 1>
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避難先 | 難民数 |
アルバニア | 443,100 |
マケドニア | 248,400 |
モンテネグロ | 68,900 |
ボスニア・ヘルツェゴビナ | 21,700 |
合計 | 782,100 |
(6月3日現在、UNHCR調べ)
ユニセフでは、難民の多くは子どもや女性であり、50万人の子どもに対し緊急援助を行う必要があると見ている。ユニセフはOCHA(国連人道問題調整事務所)の調整のもと、他の国連機関やNGO、現地政府とともに、保健と栄養、水と衛生、教育、カウンセリングなどの分野で援助活動を行っている。紛争の長期化に伴い、ユニセフは難民に対する援助活動を当面のところ本年12月まで継続する決定を行い、その活動資金6053万4000ドルを国際社会に要請している。
ユニセフはコソボ周辺国・地域の難民キャンプにおいて、紛争の際に精神的・肉体的に厳しい試練を体験した子どもが、友達と自由に遊び学習活動を行うことで、精神的外傷や日常のストレスから解放されることが出来る「子どもにやさしい空間づくり」活動を推進している。「子どもにやさしい空間づくり」では2500人〜4000人の難民の収容が可能で、保健、教育、社会心理的サービス、レクリエーションなどにおける相互間の活動を通じ、子どものバランスのとれた発育を促進する。
アルバニアに流入した難民44万3100人の約半数が子どもである。ユニセフは6ヶ所の保健所を支援しており、クケスやハス地区では3万1000人に対してはしかとポリオの予防接種を行った。最終的には5万人に接種を行う。また6万人分の基礎医薬品を配布するとともに、衛生用具、水の浄化キットの提供などを進め、現在は25万人の難民が基礎保健サービスを享受できる環境を整えた。4月8日以来、深刻なトラウマ(精神的外傷)に苦しむ子ども300人にカウンセリングを実施している。
推定で40万〜80万人のアルバニア系住民がコソボ内の山岳地域に避難している。現在ユーゴ連邦政府と援助活動の開始時期について交渉中であり、迅速な援助活動の実施を目標に援助物資調達などの準備を行っている。
NATO寄りの共和国政府とユーゴ中央政府との対立により、6万8900人にのぼる難民を取り巻く治安状況の悪化が伝えられる。ユニセフは毛布や衣服などの緊急援助物資、基礎医薬品の提供、予防接種の実施を行うなど、難民の衛生状態に細心の注意を払っている。
詳細は明らかでないが、セルビア共和国ボイボディナには約6万人のコソボ難民が流入していると言われる。ユニセフは、保健・衛生に関するチラシ3000部を配布した。今後は衣服、毛布、衛生キットなどを難民の子どもに提供する。
マケドニアには24万8400人のコソボ難民が流入しており、保健衛生環境の悪化が伝えられる。ユニセフは予防接種の実施、保健教育の実施、基礎医薬品の提供を実施しており、これまでに5歳未満児7000人に対して予防接種を行った。また5つの難民キャンプにおいて基礎教材・教具3万セットの提供と教員の再訓練を実施し、22の臨時学校開設支援を行った。
ボスニア・ヘルツェゴビナには2万1700人のコソボ難民が流入している。ユニセフは保健省と協力してワクチンやその運搬用具の提供、保健員の訓練などを行うと同時に、教育省とともに基礎教材・教具の配布、教育用備品の提供を実施している。
クロアチアには現在500人のコソボ難民が流入しており、クロアチア政府は難民5000人の追加受け入れを表明した。ユニセフは基礎保健サービスや教育活動の実施について、緊急救援物資やワクチンの提供、難民キャンプでの学校運営などを通じてのクロアチア政府に協力し、難民に対する支援を行う。
ユニセフは、情勢の悪化と難民の急速な増加に対応し救援活動を大幅に拡大した。状況次第では援助活動が長期間にわたることが予想され、ユニセフは国際的な支援を呼びかけている。日本国内では財団法人日本ユニセフ協会(本部:東京都新宿区、会長:澄田 智)が、ユニセフの緊急援助を支援するためコソボの子どものための緊急募金受付けを行っている。4月末までに日本ユニセフ協会には5902万2450円の募金が寄せられている。
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