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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

アグネス大使がフィリピンを視察しました

(財)日本ユニセフ協会
2001年6月8日
《報道各位》

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アグネス・チャン日本ユニセフ大使は、6月2日から6月7日までフィリピンを訪問。同国で10万人が犠牲になっているといわれる子ども買春の実状と問題への取り組みを視察しました。

初日はまずセブ島を訪問。ここはリゾート地として有名ですが、近くの島々から子どもたちが買春のために売られてくるというスラムがあります。アグネスさんはスラムのリーダーに会い、子ども買春をなくすために取り組みはじめている住民たちの努力について話を聞きました。

3日は、NGOが運営しているシェルターを訪問。買春や性的虐待の犠牲になった子どもたちが、心の傷を癒すために受けているグループ・セラピーにアグネスさんも参加。「ひとりひとりの辛い体験を聞き、一生分の涙を流した」というアグネスさん。

また、子どもたちが企画するラジオ番組「Voice of Children(子どもたちの声)」にもゲスト出演しました。今回の放送は「性について」の特集で、アグネスさんは前夜の準備ミーティングから参加し、買春や性的虐待について子どもたちと語り合いました。

3日夜からマニラに移動、スラムなどで演劇を通じて子どもの権利を訴えている劇団を訪問しました。翌日、マニラ市内のスラムで上演された演劇にはアグネスさんも出演しました。この劇団には、かつて買春の犠牲になった子どもたちもメンバーとして参加していました。

ケソン市にあるシェルターでは、16歳の時にウェイトレスの仕事とだまされてマニラに連れて来られ売春宿で働かされた19歳のリサさん(仮名)から話を聞きました。彼女は今、ソーシャルワーカーのアシスタントとして新しい道を歩みはじめています。アグネスさんは、元米軍基地に隣接するアンヘレス市の歓楽街で子どもたちを救うためにチラシを配るリサさんに同行し、歓楽街の状況も視察しました。

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マニラの繁華街では、母親からの暴力が原因で13歳の時に家を飛び出し、生活のために売春せざるを得なかったという16歳のストリートチルドレンの少女と出会いました。「学校に行きたい。過去を消して全く新しい自分に出会いたい」という彼女の決意を聞きました。

「フィリピンでは、子ども買春を厳しく取り締まる法律は出来ているし、ユニセフやECPATを始めとして、NGOの人たちもよくがんばっている。でも犠牲になる子どもたちは減っていません。子どもたちの心と身体を深く傷つけてしまう「買春」は絶対になくさなければならないもの。フィリピンの人たちの努力を応援していきたい」とアグネスさん。

アグネスさんのフィリピン視察の模様は、7月20日午後10時より、NHK衛星第1放送「ウィークエンドスペシャル」で放映されますので是非ご覧ください。

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