メニューをスキップ
財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフとUNAIDS(国連合同エイズ計画)は、
増大するエイズ孤児の危機に対し、
世界的な協力体制の創出に画期的な一歩があったことを賞賛

国際的なパートナー達が、エイズ孤児やその他のHIV/エイズによって危機にさらされている子どもたちに、保護とケアと支援を届けるための戦略的な枠組に合意

【ジュネーブ、2003年10月21日、ユニセフ、UNAIDS共同発表】

 エイズによって孤児になったり危機にされらされたりしている何百万の子どもたちに対し、世界的な反応をいかに拡大させるかについての合意がなされたことは、非常に重要な進展となった、と、キャロル・ベラミーユニセフ事務局長とピーター・ピオットUNAIDS事務局長は述べました。

 何百万もの子どもや若者を孤児にしているHIV/エイズ。その複雑で遠大な影響に対処するために活動している主要な国際パートナーを含むハイレベルの会合において、国連機関の長たちが集まり、話し合いを行いました。紛争やその他の原因で孤児になった多くの子どもたちも加えると、孤児になった子どもの10人のうち8人はサハラ以南のアフリカの子どもたちです。2日間にわたる話し合いには、支援者、国連機関、そして国際NGOが参加しました。

 2001年までに、1400万人の子どもが片親もしくは両親をエイズによって失いました。そしてさらに多くの何百万人が影響を受けています。教育のチャンスが奪われる、健康を損なう、虐待や搾取に脅かされるなど、さまざまな側面で子どもたちの基本的人権が脅かされ、貧困の罠から逃れられなくなっています。この病気の広がりは、コミュニティと社会全体を貧困に陥れ、子どもたちはしばしばその窮乏を最初に感じさせられる存在となっています。

 「エイズ孤児やHIV/エイズによって危機にさらされているその他の子どもたちのの問題は、大規模で、より深刻になっており、長期間にわたるものです。しかし、この病気によって最も打撃を受けている国々の3分の2は、この危機にさらされている子どもたちが最低限の保護やケアを受けて育つことができるようにするための戦略さえ持っていません」とベラミー事務局長は述べました。

 パートナー達は、この孤児の問題に対処するための新たなコスト試算について話し合います。UNAIDSによると、コミュニティを基盤とした孤児のケアや、子どもたちを学校に通わせ続けるために、毎年およそ10億米ドルが必要です。

 「エイズ孤児の数は、2010年までに少なくとも2500万人にまで増加すると予測されます」と、ピオット事務局長は述べました。「私達はこの予防法や、それにかかるコストについて知っているのです。課題は、各国に対し、親を生き延びさせ、子どもたちを暴力や搾取から守り、彼らの健康を守り、学校に通わせつづけるための戦略を最優先に実施させることなのです」

 すべてのパートナー達が合意した戦略的枠組は、家族やコミュニティに直接の支援を提供することに主眼を置き、支援は、孤児になったりエイズの影響を受けている子どもたちが、平等に基礎的な社会サービスを受け、学校に通うことができるようにし、保護を受けられる環境で成長し、生活できるようにするために行われます。

 「コミュニティのグループや特に宗教団体などは、現在まで、現地に根ざした活動の中心となってきました」と、世界宗教者平和会議のジェームス・ケアンズは述べました。「この枠組は、影響を受けているコミュニティにおいて、宗教的つながりの中で活動している信仰ある人びとの貢献を認識し、支えています。子どもたちに最善の利益がもたらされるよう、我々がより緊密に主要な関係者と協力し合いながら活動できるようにされるべきでしょう」

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る