世界宗教者平和会議 第8回世界大会
「子どもへの暴力に関する宣言」採択
【2006年8月28日 京都発(オリジナル:英語)】
第8回世界宗教者平和会議に参加する諸宗教指導者は、本日8月28日、子どもが直面している暴力の問題に取り組み、子どもたちを守ることを表明した、「子どもへの暴力に関する宣言」を採択しました。
この宣言は、2006年10月9日に国連総会で「子どもの暴力に関する調査」が発表される際、国連とその加盟国に提出される予定です。
宣言文の主要メッセージは次のとおり:「わたしたちは、諸宗教が、その歴史の中で、子どもを含め全ての人々が固有の尊厳を持っていることを認めていることを強く確認しました。これはすなわち、わたしたちが、子どもに対するさまざまな暴力を否定し、子どもが成長してゆく過程で、尊厳ある人生が送れるよう手助けをし、また守ってゆかなければならないことを意味します。わたしたちは、子どもに対する暴力を根絶するために、宗教社会も役割を担わなければならないと信じています。そのために、わたしたちは、宗教界において、また宗教を超えた社会で、リーダーシップを発揮することをここに表明します」
この宣言は、2006年5月、ユニセフと世界宗教者平和会議がスペイン・トレドで開催した世界会議でまとめられました。世界30カ国から集まった諸宗教界の代表者50人余りから、(国連調査)報告書に対する提案を提出。宗教者としての行動計画を立案、本日正式に採択された宣言を起草しました。
世界宗教者平和会議・子どものためのアドボカシーとアクションプログラムのディレクター、ジェームズ・ケアンズは、次のように訴えます「宗教は、子どもに対する暴力に正面から取り組み、子どもを暴力から守るためにその影響力を発揮することができる立場にあります。こうした問題への社会的関心の喚起、子ども自身のエンパワーメント、同一宗教内や異教間での活動など、宗教者だからこそやれることがあるのです。例えば、子どもを持つ大人に、暴力を使わない子育てを教えることもその一つです」
ユニセフとの協力を通じ、世界宗教者平和会議は、国連の「子どもの暴力に関する調査」に、精神的、宗教的、人的価値面での考察・検証の機会を提供しました。アン・ベネマン ユニセフ事務局長は、「ユニセフは、長年にわたり世界各地で宗教者と協力してきました。宗教は、その地その地で人々の道徳的権威であり、また非常に大きな影響力を持っています。故に、子どもたちの強力な盟友なのです。この宣言は、共通の大義のために団結しようという世界各地の宗教者たちに向けた呼びかけなのです。そしてその共通の大儀とは、『あらゆる暴力から子どもたちを守る』というものなのです。」ユニセフと世界宗教者平和会議は今後も、世界各地の宗教者が、子どもへの暴力に効果的に対処できるよう、緊密に協力して行きます。
世界宗教者平和会議 第8回世界大会には、宗教が暴力に立ち向かい平和を構築するために、世界の全ての地域から800人を超えるあらゆる宗教の指導者が参加。参加者は、世界宗教者平和会議の70以上の国家や地域で組織された各地の宗教委員会や団体のネットワークの代表として参加しています。
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