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中国の妊産婦と子どもの生存に関する報告書【2007年1月11日 北京発】 1月11日(現地時間)発表された報告書によると、中国はミレニアム開発目標の4(乳幼児死亡率の削減)と5(妊産婦の健康の改善)の目標達成に向けて前進している。しかし一方で、都市部と農村部の格差が拡大していること、出稼ぎ労働者などの脆弱な人々の状況が改善されていないことが懸念されている。開発がもっとも遅れている農村地域(国民の約半数が住む)の死亡率は、都市部のそれと比べて4〜6倍も高く、死亡全体の4分の3を占めている。この報告書は、中国の保健省、ユニセフ、世界保健機関(WHO)、国連人口基金(UNFPA)の4者が国内外の専門家の協力を得て実施した調査結果である。 ユニセフ中国事務所代表イン・イン・ヌウェ氏は声明を発表し、「われわれの課題は、もっとも阻害され、かつ脆弱な人々に手をさしのべ、だれもが廉価で公平なヘルス・ケアを利用できるようにすることである。公平で調和のとれた開発によって、中国はミレニアム開発目標を達成することができるだろう」と語った。 中国は疫学的には過渡期にあり、下痢が深刻な死亡原因となっているのはきわめて遠隔な地域だけである。その一方、妊産婦と子どもの死亡の75%以上が、4〜5つの原因で起きている。なかでも、新生児死亡と出産後の出血が主な死因であるため、分娩時や新生児ケア、完全母乳育児などの効果的な対策活動がとられることによって、妊産婦死亡率を52%、子どもの死亡率を34%減らすことができる、と報告書は述べている。 報告書は、以下のような具体的な勧告を行った。
ユニセフは、13省内の50県におけるこれらの勧告の実施状況の文書化、および検証に対して支援を行うことにしている。その目的は、妊産婦と子どもの死亡率をいっそう減らすための実例を提供すること、支援を動員すること、ネットワークを作ること、そして政策提言活動を改善することにある。これらを通じて、中国がミレニアム開発目標の4と5の目標を達成するのを支援する。
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