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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

教員リソース・センター、モルディブに開設

【2007年11月26日 モルディブ・マ—レ発】

モルディブ教育省とユニセフは今日(26日)、全国20ヵ所の「ティーチャー・リソース・センター」(TRC)の開設を祝った。

最先端の技術を備えたこのセンターは、すべてのモルディブの子どもたちに質の高い教育を提供するため、教育省とユニセフが協力して実施している広範なプログラムの一環として設立されたものである。

教育大臣ザヒヤ・ザリール氏は次のように述べた。「質の高い教育という我々の目標達成を阻んできた理由のひとつは、それぞれの地域社会が遠く離れていることだった。TRCの設立と、オンラインでの学習環境にアクセスできるブロードバンド・インターネットの提供は、質の高い教育の達成に向けた大きな飛躍である。」

また、ユニセフ・モルディブ事務所長ケン・マスカルはこう述べた。「どこに住んでいようとも、すべての子どもが等しく教育の機会を与えられなければならない。質の高い教育によって、モルディブの子どもたちは、地域社会にいっそう貢献できるようになるだろう。」

教育省とユニセフは子どもたちがもっと積極的に教育を受けられるようにするため、教員中心の暗記学習から子ども中心の能動的学習へとモルディブの教育制度を変革しようと努力してきた。この活動によって、‘子どもにやさしい学習’がモルディブ国内の幼稚園および105の小学校に導入されている。

‘子どもにやさしい教授法’の研修を教員が確実に受けるようにすることは、ようやく得られたこれらの成果を維持し、将来的にはプログラムを全国に拡大するために非常に重要である。しかし、教員研修の最も大きな障壁のひとつとなっているのは、交通に関する問題である。スタッフの研修コストの80%は、資格のあるトレーニング担当者の交通費であり、とりわけ‘子どもにやさしい教授学習’の専門家による研修は、これまでマーレでしか行われていない。

ティーチャー・リソース・センターはまた、国内の行政官や教員を初めて共通のネットワークで結び、モルディブにおけるひとつの学習コミュニティ設立を促進することにもなる。教員たちは各自のリソース・センターにあるコンピューターの前に座り、教育開発センター、ティーチャー・リソース・ウェブサイトを通じて、次の授業に必要な教材の検索や教授要目のダウンロード、他の島にいる同僚たちとアイディアを共有することが可能となる。

教育開発センターのためにCambridge International Examinationによって作成されたオンラインの学習環境を通して、400人の教員がオンライン・コースに参加して同時に研修を受け、相互に交流することができる。

ユニセフはティーチャー・リソース・センターが、世界中で新しい可能性を開くと考えている。ユニセフ副事務局長ヒルデ・F・ヨンソンは次のように述べた。「これは、もっとも弱い立場に置かれている地域社会に手を差し伸べ、教育を通じてエンパワーメントを行なうというひとつのモデルである。また、アクセスの問題を克服するひとつの変革でもある。当然受けられるべき研修や質の高い学習支援を教員や生徒はどこに住んでいようとも受けることが可能である。ユニセフはこのモデルから学ぶことができるし、世界中の国で応用できるだろう。」

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