コンゴ民主共和国東部で新学期キャンペーン
ユニセフ、紛争が子どもの教育に及ぼす影響を懸念
【2007年11月30日 ゴマ発】
ユニセフは、コンゴ民主共和国東部でバック・トゥ・スクール(学校に戻ろう)キャンペーンを展開。オリエンターレ・北キブ・南キブ・マニエマの各州に住む150万人の児童・生徒が学用品を、また約4万人の教員が教材を受け取った。
このキャンペーンは教育に関して国内で権威を持つEPSPとの協力で実施され、東部のほとんどの学校に支援を行った。しかし紛争が原因で北キブ州のマシシ地区およびルツル地区へのアクセスは限られ、ユニセフの学用品の支給を受けることができた学校は、それぞれの地区で13%と43%にとどまった。
紛争の結果、初等、中等学校に通う数十万人の生徒が今年度の学業を中断せざるをえず、その多くは教育を続けることさえできなくなった。2006年12月以降、北キブ州の国内避難民40万5000人のうちの約8万1000人が小学校就学年齢期の子どもであり、かれらの多くは支援が困難な地域で暮らしている。
さらにまた、およそ600人の教員が国内難民となったため、北キブ州では子どもを教育できる資格を持った教員の数が限られている。
この状況にこたえてユニセフとパートナー機関・団体は、アクセスができる地域にいる国内難民の小学校学齢期の児童6000人を登録し、近くの学校に就学させた。
教室のゆとりがない学校では、ユニセフとパートナー機関・団体が校内に緊急の仮設教室を建設し、難民の子どもたちも等しく教育を受ける機会を持てるようにした。
教育の質を改善するため、ユニセフは2つの教員移動支援チームを作り、ゴマやマシシ、ルツルなど難民の生徒が多い地区での教員研修を行なっている。
支援チームはまた、これらの学校にいる国内難民の子どもたちのために無償の教育が実施されるよう暫定的な学校助成金を出したり、紛争と移動によって影響を受けた子どもたちへの心理社会的な支援を提供したりしている。