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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ソマリアの紛争に巻き込まれ子どもたちが命を落とす

【2007年年2月5日 ナイロビ/ケニア発】

ソマリアの紛争にかかわるすべての部隊は、子どもたちや罪のない市民の死を回避するために話し合いの場をもたなければならない— ユニセフ・ソマリア事務所代表クリスチャン・バルスレフ・オルセン氏は、本日、ソマリアで発生した紛争により、首都モガディシュで先週3人の子どもが殺害されたことを発表した。

モガディシュの治安は悪化の一途をたどっている。証言によると、ソマリア暫定連邦政府(TFG)やエチオピア軍に対し、身元不明の襲撃者が奇襲攻撃を仕掛ける事件が起き、それに対する報復攻撃も行われている。民間人はその銃撃戦の真っ只中で身動きがとれずにいる。また報告では、2月1日の夜にはモガディシュのタレックス村にある国内避難民用の集落に迫撃砲が撃ち込まれ、子ども3人を含む7人が死亡した。

ユニセフ、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、その他の国際機関や地元のコミュニティなどが、子どもたちや国内避難民のために保健、教育、飲料水などの支援を提供しようと努力している時に、このような事件が発生したことは、支援活動の妨げとなるだけでなく、モガディシュの人々に心的外傷や無力感、絶望感を招くことになりかねない。

バルスレフ・オルセン氏は「ソマリアの紛争によって子どもたちが殺されることは断じて許されない。彼らは学校に通い、社会的サービスを利用できるようにしなければならない。子どもたちが命を奪われ、また生存が脅かされている今こそ、政治的なリーダーシップを発揮して国に平和をもたらし、さらに犠牲者が増えることを阻止するため早急に対策を取らねばならない」と語った。

“通常の”場合でも国内避難民の生活は困難であるのに、ここ最近、断続的に発生している暴動により、かれらの生活はいっそう困窮に陥っている。子どもは恵まれない境遇のなかでもっとも弱い立場におり、これまでにも増してストレスと恐怖を経験している。

「ソマリアではかなり長期にわたり、暴力が人々のくらしに物理的・精神的損害を与えてきた」バルスレフ・オルセン氏は、子どもたちを暴力から守るため、モガディシュを拠点に活動をする子どもの保護監視員らが発する紛争当事者への呼びかけに呼応して、次のように述べた。「国内避難民の家族は、社会の中ですでに最も不利益を被っており、いまや仮の住まいからも避難せねばならず、どこに行けばよいのかもわからない状態である。ソマリアの混乱を引き起こす不道徳と絶望感に終止符を打たなければならない」

モガディシュのバナディール病院およびメディナ病院は、迫撃砲による攻撃の犠牲となった数人の子どもを収容したと報告した。かれらの大半は重傷を負っている。

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