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ナイジェリア:「孤児と弱い立場にある子どものための国家行動計画」に着手【2007年5月17日 アブジャ発】 ナイジェリアのオルセグン・オバサンジョ大統領は、今日(17日)アブジャで、「孤児と弱い立場にある子ども(OVC)のための国家行動5カ年計画」に着手することを発表した。また、同時に大統領は、この式典で新しい国家ジェンダー政策とジェンダー統計の概要も発表した。OVC国家行動計画は、孤児になったり、その他の要因で弱い立場に立たされることからもたらされる子どもへの影響を緩和するための対策を計画・実施するにあたっての明確な枠組みを、あらゆるレベルの政策決定者やプログラムの計画立案・実施に携わる人々に対して提供するものである。 子どもとエイズキャンペーンの報告書によると、ナイジェリアには一方または両方の親がいない子どもが約860万人いるが、そのうちの93万人がエイズで親を失っている。HIV感染の広がりによって、孤児の数は今後急速に増加すると予想されている。 「最近まで、国家の対応の規模は、孤児や弱い立場に置かれた子どもたちの問題の大きさに見合ったものではなかった。子どもたちの具体的なニーズに対処するための断固とした措置がとられなければ、ミレニアム開発目標を達成することはできないだろう」と女性問題・社会開発省大臣イナ・マリアム・シロマ氏は語った。「そのため、この国家行動計画は子どもの権利の推進・保護の分野における画期的な成果なのであり、プログラムの実施者にとっての具体的な指針にもなるであろう」 計画の主な目標は、2010年までに孤児および弱い立場にある子どもの保護・ケア・支援のためのメカニズムを配備し、協力的な環境のなかで基本的なサービスの提供を推し進めることである。基本的なサービスには、教育、保健と栄養、保護および社会的ケアが含まれる。これまで難しい問題や、孤児と弱い立場にある子どもへの対応はほとんどが地域社会に任され、家族・親類縁者が子どもの保護のためのセイフティ・ネット(安全網)を提供してきた。しかし貧困のため、家族や地域社会が増加し続ける孤児に対処することがきわめて難しくなっている。 「すべての子どもは、質の高い教育・保健ケア・保護を受ける権利を持っている。残念ながら、今は孤児たちがこれらの権利を享受しているとは言えない。この国家行動計画が今の状況に対処し、もっとも弱い立場にあると言えるこれらの子どもたちが権利を十分享受できるようにすることが我々の希望である。子どもたちは我々の具体的な行動を待っている。行動するのは今しかない」ユニセフ・ナイジェリア事務所臨時副所長ロバート・リムリム氏はこう述べた。 国家行動計画には、ケアを行う人々と弱い立場にある子ども自身の双方の能力を強化することや、地域社会に根ざした対応を支援することなどの方策が含まれている。また、中央・地方レベルのすべての政府が、政策と法律の改善を通じ、もっとも弱い立場にある子どもたちを保護できるようになることも目指している。この計画のための総予算は5年間(2006〜2010年)で16億米ドルにのぼるが、これにより、ナイジェリアの弱い立場にある子どもたちに十分な支援を提供できる。
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