メニューをスキップ
財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

タジキスタン:障害のある子どもの権利への取り組み

【2007年6月1日、タジキスタン・ドゥシャンベ発】

今日(1日)ドゥシャンベの公園で開催された集会で、2,000人の子どもたちが障害のある子どもの権利について祝った。

タジキスタンでは、国際子どもデーの行事の一環として市長執務室とユニセフが共催したイベントのために、子どもたちがドゥシャンベにある中央児童公園に集まった。今年のイベントは、タジキスタンで何十年もの間社会から阻害されてきた障害のある子どもに焦点をあてて行われる。

ユニセフ・タジキスタン事務所長、杢尾雪絵氏は次のように述べた。「障害のある子どもの権利を認識するとともに、障害に対する社会の態度を変容し、彼らが持っている普通の生活を送る権利を実現するような変革が行われることを期待し、この行事を祝いたい」。

タジキスタンでは中度および重度の障害がある子どもの数は、1万1,300人(保健省)から8万4,000人(国連開発計画)と推定されている。これら障害のある子どもは、診断の遅れ、質の低いヘルスケアや社会的サービス、公的手当てを受け取るための煩雑な書類手続きとそれに伴う高い経費などが足かせとなって、必要とする基本的なサービスを受けることが難しい。

地域社会に根ざした家族支援サービスも欠如しており、障害のある子どもを持つ親は施設でのケアに頼らざるをえない場合が多い。たとえば2005年には、障害児のための施設に約1,700人の子どもたちが暮らしていた。障害のある子どもとその家族を見る社会の目にも、いまだに偏見がある。

障害のある子どもの大半は、リハビリ療法を含むヘルスケアや社会ケア・サービスをほとんど利用できない。また多くが、タジキスタンの公的な教育を受けることもできずにいる。障害のある子どもの選択肢は、教育を受ける機会もなく、ほとんどの時間を家でひとりで過ごすか、あるいは家族から離れて施設で暮らすかのどちらかである。

ユニセフはタジキスタン政府の子どもの権利国会委員会と協力し、地域社会に根ざしたサービスに照会する試験的な活動を支援している。これらのセンターは障害のある子どもに欠かせないサービスを提供し、子どもたちが施設に入れられることを防ぐとともに、機能回復プログラムやカウンセリングを提供したり、娯楽・教育・職業訓練など幅広い活動の利用を促し、子どもたちが将来に備える手助けをする。

2007年6月1日までの一週間、子どもたちとの会合や青少年グループ間でのアート・コンテスト、人形劇、娯楽プログラムなどが公園や公的なスペースで開催されるなど、さまざまなアドボカシー活動が全国で展開された。

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る