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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフ、アジアの子どもたちを襲う洪水被害を強調

【2007年7月11日 ニューヨーク発】

ユニセフは今日(11日)、南・東アジア地域の何百万人もの子どもたちが、モンスーン・シーズンおよびサイクロンによる洪水の影響で甚大な被害を受けていることを強調した。パキスタン、インド、ミャンマー、アフガニスタンでは、すでに弱い立場に置かれている子どもたちの状況がいっそう悪化している。

パキスタンでは、6月23日に上陸したサイクロンYemyinによる大雨が4日間続き、月曜日(7月9日)までに推定2百万人が被災した。このうちの4分の3は子どもと女性であり、5歳未満児が少なくとも30万人含まれている。被災地へのアクセスが懸念されているが、多くの地域は今もまだ水位が上昇中で孤立しており、水供給システムの多くも完全にあるいは部分的に破壊されていて、衛生状態の悪化と非衛生的な状況が水を媒介とする病気や脱水症状、感染症などを引き起こしつつある。病院や診療所は閉鎖されたり、部分的にしか機能しておらず、人道支援が緊急に必要とされている。もっとも被害が深刻なのはバロチスタン州およびシンドゥ州一帯で、パキスタンでももっとも恵まれない環境にあり、特に子どもと女性は自然災害の被害を被りやすい。ユニセフは政府、国連機関、その他のパートナーと協力し、子どものニーズに焦点を当てた調査を実施している。ユニセフは「緊急のニーズ」という文書を公表し、2007年10月までのニーズに対応するため500万米ドルを要請している。

* 報告書『パキスタンの洪水による子どもと女性の緊急ニース』参照( PDF 101KB 英語)

ユニセフの緊急支援物資が、7月初めに豪雨に見舞われたミャンマーのラカイン州(バングラデシュと国境を接する、西部沿岸地方の州)にあるタンドウェという町に到着した。中部・南部沿岸地方のエーヤーワディ管区、バゴ管区、タニンダーリ管区でも洪水の発生が報告されている。洪水で家々が破壊され、病院や診療所、学校の床は泥で覆われた。何百もの飲料水用の井戸が泥で汚染され、トイレが詰まってしまった。ユニセフは基本的な医薬品、経口補水塩、浄水剤、家庭用キットなどを配給することができた。これはひとつには、スマトラ沖地震・津波後に物資の備蓄に尽力してきたことによる。ラカイン州で第3期ポリオ予防接種キャンペーンのモニタリングを実施していたユニセフのスタッフが、洪水で被災したコミュニティのさらなるニーズを査定するための迅速評価を支援している。

モンスーンの豪雨はインドの西ベンガル州、オリッサ州、ラジャスタン州に鉄砲水を引き起こした。ユニセフは西ベンガル州とオリッサ州の両政府から支援要請を受け、保健、水と衛生、栄養関連の物資を配備した。避難所や保健関係の物資の追加手配も進められているところである。配備された物資の一部は、過去数日間にチャッティースガル州とオリッサ州で緊急支援のためにすでに利用されている。

アフガニスタンでは、6月下旬の洪水によって100人を超える人々が死亡し、何千人もの人々が避難を余儀なくされた。ユニセフは緊急保健キット、経口補水塩、浄水剤、飲料水用の袋などを提供した。またユニセフでは5,000世帯分あまりの物資を備蓄しており、要請に応じて追加物資の提供を行なうことにしている。

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