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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

アフガニスタンの女子教育イニシアチブ開始

2007913日 カブール発】

アフガニスタン女子教育イニシアチブ作業部会との協力のもと、教育省とユニセフが今週カブールで開催したワークショップにおいて、女子教育を推進する3ヵ年計画が作成された。このワークショップには各省庁、国連諸機関、NGO、女子教育分野の研究機関などから50人以上の代表が出席した。

ユニセフ・アフガニスタン事務所長キャサリン・ムベンゲ氏は、「アフガニスタンの女子教育の状況を改善するには、国家が重点的に介入し、女子の就学を妨げている障害に対処することが不可欠だ」と述べている。

新しい計画では、“女の子にやさしい学校”の推進、学校における栄養サービスの提供、女性教員の訓練、学校に通っていない女の子への支援などによって、女子の就学率の向上を図る。

アフガニスタンは30年に及ぶ紛争から回復しつつあるが、その教育制度は依然大きな課題を抱えている。タリバン政権時代、女の子の通学は公的に許されていなかった。政府の統計では、2001年に就学した女子はひとりもいないとされている。

しかしながら過去5年間で、初等教育レベルの女子就学率は劇的に向上した。教育省によると2005年には約490万人の子どもが就学し、タリバン時代と比べほぼ400万人増加している。

現在、男子の初等教育就学率は女子のほぼ2倍である。中学校レベルでは男子の就学率は女子の3倍、高校レベルではおよそ4倍となっている。就学率の男女格差は農村地域ではさらに大きい。

教育省は2006年12月、初めての『アフガニスタン国家教育戦略計画』を作成した。これは今後5年間に、全国で実施する教育活動の枠組みを示したものである。計画書には、教育へのアクセスと質を改善しようというアフガニスタン政府と国民の願望や熱意が表れている。

この戦略計画は、女子教育に大きな注意が払われているとともに、すべての優先的プログラムが初等教育レベルでの純就学率を向上するよう組まれており、2010年までに少なくとも男子で75%、女子で60%の増加を目指している。

女子教育についての教育省の目的達成を支援するため、アフガニスタン女子教育イニシアチブ(AGEI)が2007年3月に開始された。AGEIは、女子教育に関するより良い調整や協力のため、広範な情報の共有、ネットワーク作り、資金調達などを目的としたフォーラムを開催している。フォーラムは地方と中央レベルでの活動を連携させるとともに、国内や地域内さらには国際的なネットワークからも必要な専門知識を集めている。

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