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ユニセフ、南アフリカにおける児童法制定を歓迎【2008年4月8日 南アフリカ・ケープタウン発】 ユニセフは今日(8日)、南アフリカの大統領が児童法制定に署名したことに歓迎の意を表明した。これは、南アフリカの子どもたちを保護する環境が改善される大きな一歩となる。 この法律は、子どもをケアし守る能力を家庭や地域社会で強化することに国家が果たす役割を強調しており、子どもが虐待や育児放棄、搾取などの犠牲となってからはじめて国家が介入するという、これまでの法律とは大きく異なっている。また、家庭のケアが受けられない子どもたちを保護し、里親や青少年保護センターなどによる代替的なケアと支援を提供するなどの保護対策を明記した法律でもある。 児童法の法令化を歓迎し、ユニセフ・南アフリカ事務所のマチャリア・カマウ所長は、南アフリカが子どもの福祉を守り維持するための法律や政策を作るうえで主導的な役割を果たしていると称賛した。 「南アフリカの児童法は、国連子どもの権利条約の条項に沿った総合的な法律であり、子どもの社会的サービスを利用する権利を実現するという国家の憲法上の約束を実現することにも貢献する。ユニセフはこの法律のなかで採用されている発展的なアプローチを歓迎している。」と、カマウ所長は話す。 南アフリカの子どものケアと保護の改善には、この法律をどのようにして具体的な対策活動に組み込むかという施行上の大きな課題が残っている、とユニセフは強調した。なかでも、国家が国および州レベルで十分適切に的を絞った予算配分を実現することが必要である。 ユニセフは社会開発や保健、教育、平和と安定、法治など政府の各セクターといっそうの協力を進める必要があるとしている。 「セクター間の協力が不十分であることや、州および市レベルで子どもへのサービス分配が非効率的であることにより、資源が無駄になっている」と、カマウ所長は述べた。 子どもにサービスを提供するに当たり、非政府組織やコミュニティーに根ざした組織の役割はきわめて重要である。現在進められている協力活動には、より多くの資金と支援が提供される必要がある。
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