ニジェールの住民参加型幼児ケア、教育にユニセフとJICAが協力
農村部の子どもたちを対象に100余の総合的保育施設
【2008年5月6日 ニアメイ発】
ユニセフと日本国際協力機構は、ニジェール農村部の子どもたちを対象とし、幼児期に必要な基本的サービスを提供するための協力を実施する。ニジェール国内でもとくに学校への就学率が低い2つの地方の農村部の子どもたちに手を差し伸べるため、今日(6日)JICAとユニセフの間で合意が交わされ、今後2年間で地域社会に根ざした総合的保育施設を少なくとも100ヶ所に設置する予定である。
ニジェールではユニセフなどパートナー機関による支援を受け、わずか5年前から農村部での保育施設の設置が始まったが、以来、入園者の数は劇的に増加している。ニジェールにおける教育10カ年計画の目標を達成するためには、今後5年間でさらに8万人の子どもたちを入園させる必要があり、そのためにも新たな施設の設立がますます重要になっている。
ユニセフ・ニジェール事務所のアキール・アイヤル所長は次のように述べている。「幼児期のケアは子どもたち一人ひとりが人生で最良のスタートを切るために不可欠である。幼い子どもたちを就学前に教育することが重要であり、我々も並行して、学校側が子どもたちを受け入れる準備を整えることができるよう、あらゆる努力を行なう必要がある。」
地域社会に根ざした保育施設は、子どもたちを早い時期に学校制度に組み込むだけでなく、小学校への就学を促し、より良い学校生活を送ることにも大きく貢献する。さらに、保育施設は女子教育の推進にとって強力な手段のひとつであることが証明されている。全国統計によると、保育施設に入っている子どもの50%が女児である(女の子の小学校就学率は41.5%)。
地域社会に根ざした方策をとることは、就学前サービスの急速な拡大にも効果がある。
今回のユニセフとのパートナーシップで、日本国際協力機構は地域社会に対し、民主的で参加型の運営構造の構築や持続可能なツールおよびメカニズムの設置を支援する。
またユニセフは同じ地域で、教員養成やカリキュラム開発、就学準備のための活動、生活技能の推進、教育玩具の提供、子どもの能力および幼稚園の水準の監視・評価活動を行う。
親も子どもたちと平行して親の教育プログラムを通じた学習を行い、幼稚園運営や活動への定期的参加機会を得ることになる。
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