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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフ、ジンバブエの子どものためのあらゆるサービスの再開を要請

【2008年6月13日 ナイロビ発】

ユニセフは「アフリカ子どもの日」の前日にあたる今日(13日)、ジンバブエ政府がNGOワーカーらに対して人々へのアクセスを禁止し、国内の最も弱い立場にある子どもたちに手を差し伸べることができない状況になっていることに深い懸念を表明した。また、ジンバブエの子どもにとって重要なNGOによるプログラムを即時再開するよう訴えた。

多くのアフリカ諸国が月曜日の「アフリカ子どもの日」のため祝賀準備を進めている一方で、ジンバブエの何十万人もの子どもたちは、かれらが切望しているケアの利用を妨げられたままである。

先週、ジンバブエではすべてのNGOが次の通知があるまで、現場での活動を中止するよう通達を受けた。そのために子どもたち50万人が保健ケア・サービスやHIV/エイズ関連の支援、教育支援、食糧援助など必要不可欠なサービスを受けられなくなっている。これらの子どもの多くが孤児である。

ユニセフ東部・南部アフリカ地域事務所のペール・エンゲバック所長はこう述べた。「ジンバブエの子どもたちは支援抜きで冬を耐えぬくことはできない。子どもたちは、日増しに悪化する過酷な状況に置かれている。」

ユニセフはまた、16日の「アフリカ子どもの日」に際し、子どもに対して引き続き行われている暴力を強く糾弾した。ジンバブエでは現在、政治的に引き起こされている暴力によって多くの人が家を壊され、多くの子どもたちが4月29日に再開された後も学校に戻ることができないばかりか、殴られた子どもも大勢おり、その中には僅か2歳の子どもも含まれている。子どもたちが学校から追い払われ、なかには拷問場所として使われている学校もある。ユニセフ・スタッフによるインタビューのなかで、ひとりの少年(10歳)は次のように話した。「複数の人間がぼくを殴り始めたら、ほかの者たちもあばら骨のところを蹴った。そのうちの1人は大きな棒でぼくの頭を続けざまに叩いた。そのあと僕を押し付け、プラスチックで胸のところにヤケドを負わせたんだ。」

エンゲバック所長はこう述べている。「このようなひどい暴力は子どもとその潜在能力、ひいてはジンバブエ全体を傷つける行為である。すぐにやめさせなければならない。あらゆる当局者は子どもを保護するための法的義務を負っており、『子どもの権利条約』の締約国として国際的な義務も負っている。」

ユニセフはジンバブエでHIV/エイズ、保健、栄養、子ども保護、教育、水と衛生、子どもの権利などのプログラムを実施している。先週の段階で、ユニセフは長年活動してきた25のNGOを通じ、18万5000人の孤児に手を差し伸べていた。

「我々はジンバブエの子どもたち、そして子どもたちの世話をしている祖母や親戚らのニーズをよく知っており、また彼らを支援するためのすぐれたプログラムを持っているのに、今回のことは大きなフラストレーションである。NGOへの活動停止措置によって、今これらのプログラムは機能していない。」

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