国際会議、
開発途上国の子どもの貧困に取り組むため社会サービスの改善を要請
【2008年10月6日 ダブリン発】
現在、「HIV/エイズの影響を受けている子どもたちに関する第4回国際会議」がアイスランドのダブリンで開催されている。開発途上国でHIV/エイズの影響を受けている子どもの貧困と家庭の援助に取り組むために、総合的な社会福祉サービスが必要であると呼びかけている。
この国際会議は、アイルランド政府の海外支援プログラムであるアイリッシュ・エイドとユニセフが共催し、42カ国から200人の代表が出席して開催されている。
会議の目的は、HIV/エイズに影響を受けている子どもたちの健康・教育・福祉についての権利を実現するという公約を確認することにある。HIV/エイズの影響を受けている子どもたちが病気の親類縁者の介護のために学校を中途退学させられたり、一家の稼ぎ手が病気になったとき、賃労働に従事させられることのないようにするためには、社会サービスの提供が重要である。
会議では、現金の支給やその他の社会福祉対策が貧困を緩和し、学校の出席率と栄養状態を改善するという見解が出された。アイルランドのブライアン・コーウェン首相は基調演説のなかで、世界の最貧層の子どもたちに対するアイルランド政府の方針を再確認し、次のように述べた。「子どもへのHIVの影響を緩和する方策として、広範な社会的保護と社会福祉によるアプローチがすでに実証されている。年金や手当てなどを伴う社会政策や保護が、家庭と子どもの貧困対策のなかで重要だということは、わが国の歴史からも明らかである。」
首相のスピーチを受けてユニセフのアン・ベネマン事務局長は、会議の席上でHIV/エイズに影響を受けている子どもたちに関するユニセフの活動をとりあげ、こう述べた。「エイズの流行のなかであまりにも長い間、子どもたちのことが忘れられてきた。アイルランド政府の惜しみない協力によって開催された今回の会議は、HIV/エイズに影響を受けている子どもたちへの対策を議論する重要な機会である。」
歌手でHIV/エイズのキャンペーンを担うアニー・レノックスも、フォーラムでスピーチを行なうことになっている。
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