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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

スーダン北部、女の子と遊牧民の子どもたちのための新たな教育計画

【2009年3月24日 ハルツーム発】

スーダン教育省は、2015年までにすべての子どもが初等教育を受けられるようにするというミレニアム開発目標の達成に向け、スーダン北部で女の子と遊牧民の子どもの就学を促進する2つの新計画に着手する。

そのひとつが、明日(25日)正式に公表される遊牧民教育計画である。これは、北部の遊牧民の子ども約50万人の教育ニーズに対応し、2011年までに就学率を現在の32%から70%に増やすための方策である。

この計画には、遊牧民の子どもたちのニーズに対応した教育制度とカリキュラムの作成や、訓練を受けた教員数の増加も盛り込まれている。

青ナイル州のエド・ダマジン町でこの2つの新計画開始が宣言され、農村部の女の子と遊牧民の子どもを対象とした教育を推進する重要性が強調される。

遊牧民の子どもを対象としたこの計画の中には、多くの子どもたちが年間で最大6ヵ月一ヶ所に留まって生活していることを受け、移動学校から学習センターで学習するという案が含まれている。また、家族が移動する間も学習を継続できるよう、遊牧民の子どものための寄宿学校も強化し、正規の初等教育に遊牧民の子どもを今後さらに13万3000人就学させることを目指している。

もうひとつの方策、女子教育計画は、女子教育の重要性について地域社会の意識を向上させ、今後3年間ですべての女の子を就学させるとともに、学校環境を改善して教育への需要も増加させることを目指している。

教育分野での新たなパートナーシップを推進すること、教育費を家庭にとって支払い可能なものとすること、女の子にやさしい生活技能を強化すること、学校のクラブを新設すること、学校に現在通っていない女の子を対象に補習を推進することなどにより、女子教育計画は2011年までに135万人の女の子を小学校に就学させることを目指す。

この2つの計画では、家庭内で教育の価値が見直されることの重要性も強調されている。教育省が北部で実施した2008年教育基本調査によると、子どもを学校に通わせていない家庭の3分の1は、やむを得ずそうした訳ではなく、自らそうすることを選択したことがわかっている。

ユニセフ・スーダン北部事務所のセシリア・バルデ教育担当官は、これらの計画が教育の支援という分野で連携を続けていく好機となるとして、次のように述べた。「我々は、一般市民や企業などを含むあらゆるパートナー団体・機関に対し、この計画の実施に参加するよう求めていく。」

2つの教育計画はユニセフから技術的支援を、カナダ、オランダ、ノルウェー各国政府から財政的支援を得て、教育省により作成された。

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