ユニセフ、中国に対し地震からの復興支援を継続
地震から1年、子どもと女性を対象とした支援の詳細報告
【2009年5月11日 北京発】
中国四川省で起きた震度8規模の大地震から1年。ユニセフの広範にわたる支援は四川省、甘粛省、山西省のもっとも弱い立場にある子どもと女性を対象に現在も実施されている。
今日(11日)北京で行われた記者会見で、ユニセフが飲料水、衛生施設、心理社会的な支援、子どもの保護、HIV/エイズ、子どものための社会政策などの分野で中国政府をどのように支援しているかを概観した新しい報告書が発表された。
ユニセフは、地震の救援復興のため過去12ヵ月間で2000万米ドルを提供してきた。この支援は、中央政府および地方政府諸機関と協力して3つの省の29の県や郡で行われ、子ども250万人と女性400万人がその対象となった。
ユニセフ中国事務所イン・イン・ニュイ所長は次のように述べた。「中国大地震の規模は極めて大きかったが、中国政府は多くの世帯に避難所を提供し、子どもたちを学校に戻し、壊れたインフラを修復するなど多大な尽力をしてきた。しかしまだ多くの世帯が、通常の生活を取り戻すための支援を必要としている。我々は子どもと女性を焦点に、中国政府のこれらの活動に支援を継続する。」ユニセフは、地震からの復興活動への支援を2011年まで継続する予定である。
地震に見舞われたのは中国で最も貧しい地域であり、ユニセフは長年、地元当局とともにもっとも貧しく弱い立場にある子どもと女性を支援してきた。中国大地震の結果、500万人が家を失った。
これまでに、ユニセフの支援金の約半分は保健、飲料水、衛生施設などの対策活動に投じられた。残りの3分の1は安全でしっかりした設備を持つ“子どもに優しい”学校に子どもたちを復帰させる支援に、また3分の2は子どもの保護、心理社会的な支援、避難所などに使われている。
ユニセフは、ドナーからのすべての緊急支援金の使用状況について、詳細な報告を行なうことを最優先事項としており、文書化された報告書が地震発生1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後、そして1年後に発表された。
ニュイ所長はこう述べた。「我々がこの緊急事態に際し、中国政府に迅速で効果的な対応ができたのは、ドナーが素早く寛大な支援をしてくれたおかげだ。」
これまでにユニセフに3700万米ドルの寄付が寄せられたが、地震に見舞われた地域の中・長期的な事業の実施のため、目標額は4500万米ドルとなっている。
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