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ユニセフ、ソマリアのジョウハールで起きた救命人道物資略奪を非難【2009年5月20日 ナイロビ発】 ユニセフ・ソマリア事務所のクリスチャン・バルスレフ・オルセン所長は今日(20日)、「ユニセフ・ソマリア事務所は、ジョウハールにおいて民兵が人道支援物資の略奪や設備の破壊を行なったことを強く非難し、それがソマリアの子どもと女性を支援するユニセフのプログラムにもたらす影響についても、深い懸念を抱いている」との声明を発表した。 アル・シャバブが2009年5月17日にジョウハール(モガディシュの北90km)を制圧して以降、民兵がユニセフの敷地に押し入り、人道支援物資や資産、設備などを略奪、破壊するとの報告が複数寄せられた。 ワクチンを保存するコールド・チェーンの設備にも被害が出ており、ソマリアの子どもたちの病気を予防するはしかやポリオなどの何千人分ものワクチンが使えなくなった。子どもたちの急性栄養不良を予防、治療するための食糧も略奪された。 子どもと女性を対象とした重要な物資が損失を被り、サプライ・チェーンも断ち切られることがあれば、ユニセフのプログラム全体に計り知れない影響が出るだろう。なぜなら、ジョウハールはソマリア中南部全域にサービスと物資を提供する拠点だからである。 「はしかやポリオなど予防可能な病気の予防接種の実施、急性栄養不良の子どもたちを対象とした給食センターの運営、子ども保健デーの実施といった我々のプログラムや、安全な飲料水の提供が大きく阻害され、弱い立場にある子どもの生命と地域社会をリスクに追いやることになる。」 生命にかかわる重度の栄養不良児5万人以上と中度の栄養不良児8万5000人以上が、栄養支援物資や医療物資がとぎれることで影響を受ける。また、120万人の5歳未満児を対象とする第2次子ども保健デーの実施が難しくなる。このキャンペーン活動では、救命に大きな効果を持つ保健と栄養の対策活動が実施される予定である。 「略奪や破壊などの悪意ある行為は、ソマリアの子どもたちの生命と福祉を深刻に脅かすものであり、今すぐに阻止せねばならない。ユニセフは子どもの福祉に真剣に取り組むすべての当事者に要請する。人道支援活動は妨げられてはならない」バルスレフ・オルセン所長はこう述べた。
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