アン・ベネマン ユニセフ事務局長−ハイチの子どもたちに関する声明
国際的な養子縁組に慎重な判断を求める
【2010年1月19日 ニューヨーク発】
ユニセフ(国連児童基金)は、大地震発生後の混乱した状況におかれているハイチの子どもたちの状況を非常に懸念しています。子どもたちの多くは、この災害で家族や保護者と離れ離れになってしまい、栄養不良や伝染病などの病気、人身売買、性的搾取や深刻な心的外傷の被害に遭う危険性に直面しています。
ユニセフは、ハイチ政府、赤十字やセーブ・ザ・チルドレンなどのパートナーと協力して、子どもたちが安心して過ごせる場所を提供したり、保護者とはぐれてしまった子どもたちを保護・登録するなどの支援を開始しています。また、ポルトープランスにある児童養護施設に食料などの支援物資を提供しています。
子どもたちが家族と再会できるように、ユニセフはできる限りの努力を続けます。それが不可能だと判明し、しかるべき調査がなされた場合のみ、養子縁組のような代替案が許されるべきです。今回の地震災害に先立って、ハイチの子どもたちを対象とした国際的養子縁組が認められていたケースがいくつかあります。このような場合は、子どもたちが新しい家族のもとへ向かう準備を迅速に進めることが最善策だといえるでしょう。
ユニセフは、子どもの権利委員会や国際社会事業団、他の団体とともに、ハイチでの救済支援活動を実施している全ての人々に、子どもの利益を最優先に行動することを求めます。現在しなければならないことは、ハイチの子どもたちの命を守り、保護をすることです。
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