|
|
自分の村でワールドカップを見る子どもたち【2010年6月8日 ニューヨーク発】
アフリカの若者たちは、サッカーが大好きです。アフリカ大陸の農村部に暮らす若者の中には、ユニセフが、the Children’s Radio Foundation(子どものラジオ基金)をはじめとする地元のNGOと実施した特別なプロジェクトの恩恵を受け、生まれて初めて、テレビでワールドカップを観戦できる子どもたちがいます。この試験的なプロジェクトは、ルワンダとザンビアの、電気がなく、テレビやラジオの電波も届かない地域に暮らす若者たちに、サッカーの試合を観戦する機会を提供する予定です。 大型の屋外スクリーンとプロジェクターが、ルワンダのルバブとモング、そして、ザンビアのユクワユクワ難民キャンプに設置されました。それぞれの場所では、間もなく開催されるワールドカップに向けて、着々と準備が進められています。ワールドカップの試合は、6月11日から7月11日まで上映される予定です。そしてユニセフは、このパブリックビューイングの会場で、普段様々な情報を得る手段を持たない彼らのために特別に制作された、教育や保健、子どもの保護などの内容の公共CMを上映する予定です。この公共CMは、これら3会場の他にも、別な場所で開催される少年サッカー大会の会場や、HIV/エイズの予防や啓発活動といった教育的な活動が行われる場所でも上映されることになっています。 このパブリックビューイングに参加する子どもたちには、ゲームを観戦する以外にも、ビデオや音響機器を活用して自己表現することを学ぶワークショップに参加する機会が提供されます。このワークショップを通じて、子どもたちは、ワールドカップについて誰かに報告したり、日常生活の中の問題などを他人に伝えられるようになるはずです。 パブリックビューイングの会場には、カメラやノートパソコン、録音機器が提供されます。また、ソーシャルメディアを利用することで、世界中の人々も、このような人里離れた地域の人々がワールドカップを熱狂しながら観戦している様子を目撃することができるのです。パブリックビューイングを通じて、ルワンダとザンビアの子どもたちは、世界中のサッカーファンと交流し、自らの個人的な経験も共有することができるのです。 「こうした地域の子どもたちに手を差し伸べるためには、革新的な発想が必要です。」ユニセフ本部青少年部のゲリット・ベーガー部長はこう話します。「このプロジェクトは、子どもと若者たちに“発言”と教育の機会を与えます。農村部や避難民キャンプでも、ワールドカップを楽しむ機会を与えています。最も手を差し伸べることが難しい人々に支援を届けることが、こうしたプロジェクトの目的です。新しいメディアをテレビやラジオなどの伝統的なメディアと連携させることによって、こうした支援が可能になりました。これが、今後、他の世界的なイベントの先駆けとなるはずです。」 この『私の村でワールドカップを見よう!』プロジェクトは、全ての子どもたちのための教育を促進している“1ゴールキャンペーン”と呼ばれる運動を通じた支援を受けて展開されています。教育と若者の参加をテーマに、若者自身が製作した短いビデオが上映されます。また、全ての子どもたちに教育を受けさせることの重要性を強調するユニセフのメッセージビデオも、上映されます。
|