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水と衛生に関する新たなコミットメント
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© UNICEF/NYHQ2012-1419/Brian Sokol |
4月11日、潘基文 国連事務総長、アンソニー・レーク ユニセフ事務局長、ジム・ヨン・キム 世界銀行総裁は、ハイレベル会合に集まった50カ国以上の代表とともに、トイレのない生活を送っている25億人、安全な飲料水が使えない約7億5,000人のために具体的なコミットメントを定めました。
ユニセフは、この新しいコミットメントによって、特に子どもたちが恩恵を受けるとしています。今なお、水と衛生に起因する下痢で毎日1,400人もの子どもが命を落としています。不衛生な水やトイレ施設の欠如は、1,600万人の子どもたちの発育阻害にも影響を及ぼしています。
レーク事務局長は「最も貧しい子どもたちは、安全な水やトイレ設備を使うことができずに、最も高い代償を払っていました。今回の新しいコミットメントによって、こうした子どもたちとそのコミュニティが最も恩恵を受けられます。何百万人もの子どもたちが安全な水とトイレを使えるようになり、子どもたちの権利が守られるようになるのです。まさに、子どもたちの生活とコミュニティが変化していくのです」と述べました。
ハイレベル会合の主なコミットメントには、50カ国以上での260を超える行動計画が含まれています。組織強化や計画の改善、水と衛生への国内予算からの支出や、ドナー(支援者)からの投資の増加などがあげられます。17カ国は、2030年までに屋外排泄を根絶することを約束し、20カ国以上の国が2030年までにすべての人が水とトイレを使えるようにすることを誓いました。
ユニセフとWHOはハイレベル会合で最新統計を発表し、短期間での進展が可能であることを示しました。サハラ以南のアフリカ地域では、2000年以来2012年までの間に、毎日3万人が改善された水源を利用できるまでになりました。エチオピアでは、同期間に、屋外排泄をする人の割合を半減させることに成功し、全県のあらゆる所得層において屋外排泄を管理できるようになりました。
しかし、こうした進展にも不均衡が存在します。最も社会から取り残されている人ほど、こうした進展の恩恵を受けられずに、置いてきぼりにされているのです。
「不平等への取り組みなくては、水やトイレの問題は解決しません。たとえば、家族のための水汲みを担ったり、トイレが安全ではないなどの理由で学校に行けない少女がいます。本来であれば、学校に通い、自分の人生の基礎を築くべきときに、水やトイレの問題によって教育を受けられないのです。水やトイレの問題に取り組みには、こうした不平等への取り組みも必要です。今回、すべての人に水とトイレの確保を約束したことには、こうした少女や子どもたちを含むすべての人、あらゆる場所を含んでいるのです」と続けました。
■Sanitation and Water for All(SWA)について
Sanitation and Water for Allは、すべての人が普遍的かつ持続的にトイレと飲料水を利用できるようにするための世界的なパートナーシップです。国連ミレニアム開発目標の水とトイレの目標が最も達成困難とされている国々が、達成に向けて取り組めるよう、トイレと水を世界的な課題とすることを目指しています。