|
|
ユニセフ『世界子供白書2009』世界同時発表2009月1月15日(木)南アフリカ時間午前10時30分(日本時間午後5時30分)、ユニセフは、『世界子供白書2009』(英語)を世界同時に発表しました。 妊娠・出産は、親や家族にとって喜びもひとしおの時。しかし、開発途上国の多くでは、女性と新生児の健康と生存にとっては非常に死亡のリスクが高い時でもあります。世界では、毎日、約1,500人の女性が、妊娠・出産に関連する合併症で命を落としています。1990年以来、世界の年間妊産婦死亡推定数は50万を超えたままです。過去19年の累計で、約1,000万人の妊産婦の命が失われていることになります。 また、女性一人あたりの妊娠・出産数を加味すると、後発開発途上国の女性が周産期の合併症で命を落とす確率は、先進工業国の女性に比べ、300倍以上も高くなっています(2005年)。乳児死亡率や幼児死亡率など数ある死亡に関する指標の中で、これほど格差の大きいものはありません。
一方、子どもが一番命を落としやすいのは出生後間もない時期。年間920万にのぼる5歳未満児の死亡の約40%は、生後28日間に、うち4分の3が最初の7日間に発生しています。リスクが最も高いのが、出生後24時間以内。新生児死亡の25〜45%がこの時期に起きているのです。新生児死亡率でも途上国と先進国の間の格差は顕著です。後発開発途上国に生まれた子どもは、先進工業国に生まれた子どもよりも、生後28日以内に命を落とす危険性が14倍近くも高くなっています。 『世界子供白書2009』でユニセフは、妊産婦と新生児の死亡を取り巻く現状を詳細に分析し、死亡率削減にむけた具体的で実行可能な取り組みについて、あらゆる角度から検証し、提言します。 白書は、「戦後の日本の母子保健制度の素晴らしさ」に言及。妊産婦の死亡率を第2次大戦後10年間に3分の2低減した成功例として挙げ、コミュニティの中でのケアが、乳幼児期から就学直前まで推進されていったことが成功の元だ、と指摘しています。(94ページ ブラウン英国首相夫人寄稿文)
PDFファイルで読む
巻末統計
|