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ユニセフ『2030年世代/アフリカ報告書』を発表
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© UNICEF/NYHQ2012-0328/Asselin |
保健センターで体重を測る赤ちゃん。(ニジェール) |
アフリカ全土で子どもの生存率が向上している一方で、世界の子どもの死亡の約50%は依然としてアフリカの子どもたちであり、その割合は2050年までに約70%にまで増える恐れがあります。アフリカの子ども10人に3人は、政情が不安定で紛争の影響がある環境下で暮らしています。また、アフリカの人口のほぼ60%が、2050年までに都市で生活するようになる可能性があります。
本報告書は、特に、アフリカで最大の出生数を誇るナイジェリアに注目するよう呼びかけており、2050年までに、世界で生まれる子どもの10人に1人が、ナイジェリア生まれとなる見込みです。
ユニセフ・西部・中部アフリカ地域事務所代表のマニュエル・フォンテーンは、アフリカの子どもたちが、アフリカ大陸を変革し、貧困と不平等の悪循環を断ち切れるかどうかは、子どもたちのための公平なプログラムや政策にかかっている、と指摘しています。
「しかしながら、もしアフリカの子どもたちへの投資が優先されなければ、アフリカ大陸は今後数十年にわたって起こる人口増加を最大限に活かすことはできないでしょう。公平で誰もが受け入れられる政策なしでは、この人口増加のペースは水面下で貧困撲滅の試みを妨げ、不平等を助長する恐れがあります」
『2030年世代/アフリカ報告書』では、特に、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)サービスへのアクセス向上と、女の子の権利を拡大し、女の子が学校に通い続けられるように、呼びかけています。各国の国家開発計画は、とりわけ、より強固な市民登録システムと人口統計システムを用いることによって、人口増加へ向けた準備を盛り込まなければなりません。「アフリカの子ども人口の爆発的な増加は、アフリカ大陸が直面している最重要課題の一つであり、実際に、世界にとっても極めて重要な問題なのです」と、ユニセフは報告書で述べています。
© UNICEF/NYHQ2007-0232/Nesbitt |
学校で保健員からポリオの予防接種を受ける女の子。(ナイジェリア) |
1.今世紀中ごろまでに、世界の人口のなかでアフリカの人口が占めようになる割合(世界人口推計による)
2.高まるアフリカの存在
3.人口に占める子どもの割合が最も高いアフリカ
© UNICEF/NYHQ2013-0122/Dicko |
ユニセフによる心のケアを受けた、紛争から避難してきた女性と1歳になる息子。(マリ) |
4.都市化の波はとどまらず、今後25年以内に、アフリカの人口のほとんどが都市部に住むことに
5.アフリカにおける子どもの生存は向上している一方で、世界と比べると死亡率は依然高い
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