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激しい戦闘を生き抜いた子どもたち。4歳のシャイマちゃんは悲惨な出来事に何度も直面し、生き延びたのは奇跡としか言いようがありません。 恐ろしい出来事の連続ある日、シャイマちゃん一家が暮らしていたベイトハヌーンが激しい攻撃に遭いました。 「家族の身に危険を感じました」と、父親のイブラヒムさんがその日のことを思い出しながら語ります。「町の中心部で暮らす親せきの元に今すぐ逃げるよう、家族に伝えました。私は重要な書類や荷物をかばんに詰めると、先に避難した家族の後を追いました」 その決断が、家族の運命を分けました。 「30分後、先に避難した妻や子どもたちが空爆で傷を負ったという電話が入りました。急いで駆けつけましたが、妻と14歳の息子モハマドは既に亡くなっていました。そして、シャイマと姉のアサールは重傷を負っていました。アサールは病院に運ばれたものの、4時間後に息を引き取りました」 シャイマちゃんは肝臓の損傷や皮下出血など、ひどい傷を負っていました。手術後も状況が悪化したため、イスラエルにある病院に搬送され、15日間の入院を余儀なくされました。 その間にもガザの戦闘は激しさを増し、イブラヒムさんは他の避難民たちと共に学校に避難していました。つかの間の停戦中、イブラヒムさんは自宅の様子を確認しに行きましたが、家屋は崩れ落ち、瓦礫と化していました。 シャイマちゃんは無事病院を退院しましたが、シャイマちゃんの心身の傷が癒えるまでの長い道のりは、まだ始まったばかりです。退院後、シャイマちゃんとイブラヒムさんはガザ市中心部にある小さな家で暮らし始めましたが、空爆で近所のアパートが爆撃され、崩れ落ちてきたコンクリートや瓦礫で再び死を感じたとイブラヒムさんが語ります。 シャイマちゃんが負った心の傷
現在、ふたりはガザの中でも人里離れた地域で生活しています。そして、この父娘の話は、トラウマに苦しむ子どもたちの支援を行うユニセフのパートナー団体「民主主義と紛争解決のためのパレスチナセンター(PCDCR)」の耳に入ることとなりました。 「シャイマちゃんは多くの悲惨な経験をしています」と、シャイマちゃんのカウンセリングを担当するラビー・マモッダさんが語ります。「母親や兄弟姉妹の死を目の当たりにしたのです。重傷を負っただけでなく、トラウマ的な出来事に直面し、心にも深い傷を負っています。再び自分の人生を取り戻して歩んでいけるよう、シャイマちゃんのように心に傷を負った子どもたちは長期にわたる心のケアやカウンセリングが必要です」 父親のイブラヒムさんは、シャイマちゃんには重いトラウマの症状が表れていると語ります。 「私がどこに行くときもくっついて離れようとせず、私の膝の上でしか、眠りにつくことができません。シャイマは母親や兄、姉が死んだと知っています。それでも、『みんなはいつ帰って来るの?』と、聞き続けるのです」 PCDCRの緊急心のケアチームは7月の戦闘開始直後から、ガザ全土でシャイマちゃんのような子どもたち5,000人以上に心のケアを実施しています。 今すぐ必要な子どもたちへの心のケアユニセフ子どもの保護チーフのブルース・グラントは、依然として支援を必要としている子どもたちがたくさんいると語ります。 「少なくとも37万3,000人の子どもたちが緊急に心のケアを必要としており、迅速な支援が必要とされています」 停戦が続くなか、ユニセフとパートナー団体は最も支援が必要な家庭を特定するため、活動を強化しています。ユニセフの支援のもと、PCDCRは今後4カ月で3万5,000人の子どもたちと1万人の保護者を対象に、個別カウンセリングや心のケアのアクティビティを実施する予定です。子どもたちが心に負った傷は、おもらし、親と離れようとしない、悪夢にうなされるなどの形で表れます。 ガザの戦闘で少なくとも494人のパレスチナの子どもたちが殺害され、2,101人が負傷しました。ユニセフは心のケアに450万米ドル、子どもの保護に関する支援全体で1,250万米ドルの資金を国際社会に要請しています。 【関連ページ】 人道危機緊急募金郵便局(ゆうちょ銀行) *公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。
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