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イラク北部の山岳地帯で、ユニセフは凍えるような寒さが到来する前に、子どもたちに冬用衣類の提供を急いでいます。しかし、その数は圧倒的に不足しています。 * * * イラク北部のニナワ州シンジャルの山岳地帯近くにあった村が昨年の夏に攻撃を受けて以来、11歳のジナブちゃんと家族は隣接するクルド地方に逃れました。激しい戦闘から逃れるために、クルド地方には多くのシリア人やイラク人が避難をしています。 ジナブちゃんが身に着けているのは、Tシャツにズボン、サンダルだけでした。 「1回分の着替えだけを持って、すべてを家に置いて逃げてきました。家を借りるお金がなく、モスクに住んでいます。雨が降ると、モスクの中に水が入ってきます」と語るジナブちゃん。 キャンプや学校、イラクのクルド地方の山間の集落には、安全を求めて100万人が身を寄せているとみられます。荷物やスーツケースを持って避難できた人もいますが、多くの人は何も持たずに避難してきました。 避難してきた人々は、今では、全く違う脅威にさらされています。クルドの寒い冬は、例年より早くイラク北部の山岳地帯に到来しています。凍えるような寒さの風と雨で、夜中は震えるほどの寒さです。キャンプの多くの場所は、泥水でぬかるんでいます。
避難している人たちにとって、今や家と呼べるのは、汚れた床と薄いドアのついた小さなテントです。外壁などがないアパートに身を寄せている人もおり、激しい雨風にさらされています。野宿よりかは、いくぶんいいといった具合です。しかし、数週間内到来する、凍えるような寒さに耐えるには不十分です。 暖房がないコンクリートの床やジナブちゃんが暮らしているモスクの中は、とても寒くなります。 「着るものがないので、毎晩、毛布にくるまっています。寒さで死んでしまうのでは、と思うほどの夜もあります」と語るジナブちゃん。 時間との闘い
ユニセフ・イラク事務所代表のマルツィオ・バビルは「時間との闘いです。紛争を逃れ、安全を得た子どもたちですが、新しい問題に直面しています。子どもたちの多くは、シンジャルの山岳地帯で残虐な暴力や恐怖にさらされました。冬の厳しい寒さで子どもたちの命が失われることは、決してあってはいけません。子どもたちを守るために、より多くの支援を、より早く、より的を絞って、最も厳しい状況にある子どもたちに届ける必要があります」と述べました。 ユニセフとパートナー団体、政府は、クルド地方に避難している子どもたちに衣類を提供すべく、大規模な取り組みを始めています。物資の多くは、サウジアラビア王国の資金提供を受けて調達されています。 届けられる物資の中には、冬用コートやズボン、セーター、帽子、長靴が入っています。また、クルド地方全体で約22万3,000箱の靴も提供される予定です。 しかし、これらの物資はイラクで最も寒いクルド地方で保護を必要としている子どもたちの約半分にしか相当しません。追加の資金が確保されない限り、避難しているおよそ25万人の子どもたちは、この冬をあたたかい衣類なしに乗り切らねばなりません。 イラク国内で最も多くの人が避難生活を送っているドホーク州。ユニセフのドホーク州にある事務所の緊急コーディネーターであるマウリド・ワルファは「冬用衣類の需要はとても大きいです。トラックで向かう先々で、子どもたちのためにあたたかい衣類を手に入れようと何時間も辛抱強く並んでいる家族の姿がみられます」と述べました。 【関連ページ】 人道危機緊急募金郵便局(ゆうちょ銀行) *公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。
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