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ウクライナ東部
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© UNICEF/NYHQ2014-1897/Krepkih |
ドネツクから避難し、ハルキウに身を寄せている4歳の女の子。ユニセフが配布した衛生キットを受け取った。 |
ユニセフ(国連児童基金)は、戦闘が続くウクライナのドネツク州では147の学校が閉鎖においこまれ、今年9月1日以降、約5万人の子どもたちの教育に影響がでていることを発表しました。一部の学校は攻撃を受け廃墟と化しており、他は安全面への懸念から閉校しています。また政府管制地域では、187の教育関連施設が損壊や破壊の被害を受けています。
「子どもたちが学校に戻り、教育を再開できることが不可欠です。紛争の矢面に立ち続けているのは、教育や基礎的なサービスから遮断されている子どもたちです。なかには、酷い戦闘や爆撃の様子を目撃している子どももいます。ユニセフは、武力衝突に関わるすべての関係者に対し、子どもたちを暴力行為から守ることを引き続き求めます」と、ユニセフ中央・東部ヨーロッパ地域事務所代表のマリーピエール・ポワリエール代表は訴えます。
緊急事態下において、学校は「日常」を維持するために重要な役割を果たします。教育は、紛争地域に暮らすウクライナの子どもたちのトラウマを癒し、ストレスを緩和する助けとなります。
ウクライナ東部で高まり続ける危機は170万人以上の子どもに影響を及ぼしており、その状況は非常に深刻です。2014年3月以降、この紛争により住む場所を失い、避難を余儀なくされた人は100万人以上。うちウクライナ国内で避難生活を送っている人は約53万人にのぼり、そのうち少なくとも13万人が子どもたちです。
子どもたちが避難先で教育を受けられる機会は限られています。子どもたちの両親は、さらなる避難、あるいはもと住んでいた場所に戻る可能性を考え、新しい学校への入学手続きに踏み出せないのです
ユニセフは、60万人にのぼるウクライナの子どもたちと家族が緊急に必要としている支援を届けるための下記の活動資金として、3,240万米ドル(約38億700万円/1米ドル=117.5円で換算)を必要としています。
「ユニセフは、これまでにお寄せいただいた、あたたかい支援に、心より感謝の意を表します。長く続く危機に加え、厳しい寒さが子どもたちを襲っているなか、ユニセフはパートナー団体とともに、子どもたちが必要としている緊急支援を行うべく、国際社会にさらなる協力を要請します」(ポワリエール代表)
■参考情報
現在までにユニセフに寄せられた資金は940万米ドル(約11億450万円/1米ドル=117.5円で換算)。その資金により、下記の支援活動が実施できました。
教育
子どもの保護
保健と栄養
水と衛生