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ソマリア:
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© UNICEF Somalia/2014/Price |
ダルウィーシュ小学校の校庭で笑顔を見せる女子生徒たち。 |
ソマリア北東部出身の15歳の女の子、ジュエーリア・ムルサルさん。ジュエーリアさんは家族の支えを得ながら、自らの夢を叶えるため、静かに情熱を燃やしています。
10歳になったとき、ジュエーリアさんは、兄や姉のように学校に通うことを強く望みました。そして、学校に通えるようになるまで、あきらめることなく母親を説得したのです。
「教育を受けたいと、母を説得しました。学校に行くまでは、弟や妹の世話や家事の手伝いをしていました。『今までたくさん家族を支えてくれたから、あなたも教育を受けるべきね』と、最終的には母も賛成してくれました」(ジュエーリアさん)
プントランドにある町、ガローウェで暮らす叔母のもとに引っ越してから2年が経った頃、ジュエーリアさんはダルウィーシュ小学校に入学しました。現在は7年生で勉強を続けています。
© UNICEF Somalia/2014/Price |
クラスメイトの前でスピーチをするジュエーリアさん。 |
ダルウィーシュ小学校では、女子生徒の教育の機会の向上に熱心に取り組んでいます。ジュエーリアさんは、生徒会のメンバー3人のうちのひとりです。また、この学校では約半数(35人中16人)の教師が女性です。女性教師は子どもたちへのお手本となるべく重要な存在ですが、このように多くの女性教師が教壇に立っている学校は、ソマリアではまだ限られています。ジュエーリアさんは、学校に女の先生がいることを嬉しく思っています。
「女性の先生がいると、全然違います。お母さんのような存在に感じることもありますし、女子生徒も先生とのコミュニケーションが取りやすくなると思います。先生に話しかけたり相談したりしやすくなるので、勉強もはかどります」(ジュエーリアさん)
この学校の全生徒1,561人中707人は女の子です。これは、他の学校と比べ、とても高い割合です。一般的なプントランドの学校に通う子どもの52%が男の子、42%が女の子です。ユニセフの支援のもと政府が実施する「学校へ行こう」イニシアチブは、2016年までにプントランドの20万人以上の学校に通うことができていない子どもや若者に支援を行うことを目標にしています。そしてその半数は女の子です。
ダルウィーシュ小学校では、男の子も女の子も同じ教室で授業を受けています。貧しい家庭出身の女の子60人はNGO団体による支援を受けて学校に通っており、300人の生徒への学費の援助も行われています。
熱心に勉強に取り組むジュエーリアさんは、大学まで進学して、将来医者になりたいと話します。教室の黒板の前に立ち、クラスメイト全員の注目を浴びながら語るジュエーリアさん。彼女の情熱は、何も止めることはできないでしょう。
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