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公益財団法人日本ユニセフ協会

第4回世界女性会議(北京会議)から20年
女の子たちの現状は

【2015 年3月7日 ニューヨーク発】

©  UNICEF/INDA2014-00431/Altaf Qadri

1995年9月、北京で開催された第4回世界女性会議において、女性の権利の実現、ジェンダー平等の推進をめざす「北京宣言」及び「行動綱領」が採択され、その後の世界の取り組みの指針となってきました。3月9日から20日にかけて、ニューヨークでは国連婦人の地位委員会(CSW)の「北京+20」記念会合が開催されています。

「北京行動綱領」は、貧困、教育、保健、女性への暴力、女児等の12分野を重要領域とし、それぞれの課題の解決に向けた戦略目標と行動指針を示しました。すべての子どもの権利の実現をめざすユニセフは、この行動綱領などに基づき、活動するすべての分野に共通する課題として、女の子と男の子に公平な機会を保障する、ジェンダー平等の推進に取り組んできました。

ユニセフなどによるこうした取組の結果、いくつかの成果がもたらされてきました。しかし、課題も残ります。北京会議から20年を期に、また、3月8日の「国際女性の日」に合わせ、ユニセフは、世界の女の子・女性の状況についての統計を発表しました。

■暴力・慣習

  • 世界全体では、今生きている若い女性の4人に1人は子ども年齢で結婚(児童婚)しています。この割合は、1980年代初めには3人に1人でし た。中東・北アフリカでは、18歳未満で結婚する女性の割合は、過去30年間に約半分に減少しています。
  • 女の子が女性性器切除(FGM/C)を受ける割合は、30年前に比べると約3分の1低下しました。
  • 世界の15歳から19歳の女の子・若者の半数近く、約1億2,600万人が、夫が妻をたたくことは場合によっては正当化されると考えています。

■教育

  • 学校では女の子の方が男の子より成績がよく、例えばデータがある国のほとんどでは、女の子は読解の面で男の子より優れています。
  • 初等教育の就学率における男女の格差は、世界的に見ると縮小してきましたが、中等教育については、半数近い国で2015年までに男女の格差是正は達成できない見込みです。
  • 南アジアでは、男女の就学率の格差が大きく改善してきた一方、サハラ以南のアフリカでは、女の子の就学率が依然として、特に中等教育において男の子をかなり下回っています。

■HIV / AIDS

  • 2013年には、推定25万人の若者(15-19歳)が新たにHIVに感染し、そのうちの3分の2近く(64%) 女の子でした。
  • すべての低・中所得国において、15-19歳の女の子は、同年齢の男の子に比べて、HIVに関しての包括的な知識がとぼしいことがわかっています。一方で、同年齢の男の子に比べ、15歳になる前に性行為を経験する割合は高くなっています。

■栄養

  • 母乳育児が女性とその子どもたちを保護する効果をもつことについての証拠が集まってきていますが、完全母乳育児の割合は2000年以来ほとんど変わっていません。

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