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サイクロン・パム
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© Tuvalu National Disaster Committee |
サイクロン・パムが引き起こした高潮により大きな被害を受けたツバル。 |
人口およそ1万1,000人、9つの島から成る島国ツバルは、大型サイクロン・パムが引き起こした高潮により大きな被害を受け、非常事態を宣言しました。ユニセフは、ツバルへの緊急支援物資の輸送を開始しています。
被災後の最初の報告によると、ツバルでは、ヌイ島を中心に、サイクロンによる高潮によって家々が浸水したり、建物の土台が損傷したりしたほか、食糧の水没や、家畜の死亡などの被害が出ています。特に被害の大きかった島々では、貯水タンクが破壊され、水の確保に深刻な影響が出ています。診療所や商店も被災したため、備蓄されていた物資にも被害が出ています。
ユニセフ太平洋事務所代表のカレン・アーレンは、「調査によると、ツバル北部の島々では、42%の家庭が高潮による洪水で被害を受けています。ユニセフの緊急支援物資は、緊急のニーズに対応し、今後数日の間、被災者の健康を守るためのものです」と話します。
© UNICEF/UNI181138/Crumb |
サイクロンの被害を受けた首都ポートビラ郊外の村で、11カ月の赤ちゃんを抱く母親。(バヌアツ) |
1万人分の医薬品や医療器具を含む基礎保健キット、子どもたちを下痢、寄生虫、腸チフスなどから守るための浄水剤、子どもたちの病気への免疫を高めるビタミンAなど、子どもたちの命を守り成長を支えるユニセフの支援物資は、フィジーから空輸され、本日19日にツバルに到着する予定です。
最も大きな被害を受けたバヌアツへの支援に焦点を当てつつ、ユニセフは、被害を受けた周辺の国々への支援も継続していきます。現在、89人のユニセフ職員が、フィジー、バヌアツ、キリバス、ソロモン諸島、ツバルで活動を展開しており、さらに追加の人員がこの緊急事態に対応するために現場に向かっています。
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ユニセフは、サイクロン・パムの被災地への支援のため緊急に必要な資金として、300万米ドルの支援を国際社会に訴えています。日本ユニセフ協会は、本日、ユニセフの迅速な緊急支援活動を支える資金として、10万米ドルの拠出を行いました。
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【教育】
© UNICEF Pacific/2015 |
予防接種を受ける男の子。(バヌアツ) |
教育分野は、幼稚園児〜中学生まで、5万7,000人を対象に支援を開始。学校の被災状況調査と並行して、学校再開のためのテント、学用品キット、レクリエーションキット、幼稚園キットなどの追加物資の輸送準備を進めています。タンナ島では、通信網や交通網が遮断されている中、スタッフが教員とともに徒歩で島中の学校を周り、ほとんどの学校が壊滅的な被害を受け、残っているわずかな校舎は、避難所として使用されていることを確認しました。
【保健・栄養】
バヌアツ保健省から派遣された看護師による6つの予防接種チームが、ポートビラを中心にはしかの予防接種活動を開始。予防接種と並行して、被災したコミュニティの調査や蚊帳の配布なども担っています。すでに5歳未満児1,750人に予防接種を実施。さらに、6カ月〜5歳までの子ども1万500人に、はしかワクチン、ビタミンA、駆虫薬などを配布する予定です。
【水と衛生】
© UNICEF/NYHQ2015-0449/Hing |
追加の緊急支援物資の箱詰めをするボランティア。 |
給水システムのための電力が戻らないことや水源が汚染されたことなどから、バヌアツのシェファ州とタフェア州では、人口の6割が安全な水を手に入れられない状況であると推定されており、食糧とともに緊急の課題となっています。ユニセフは、政府やパートナー団体に、発電機、燃料、給水車などの提供をしていきます。 ユニセフはまた、タンナ州政府に対し、2,000世帯分の衛生物資を提供し、追加の物資発送の準備が進められています。
【子どもの保護】
ユニセフは、国家災害管理局とともに避難所の状況の調査を実施中。避難所の状況調査と並行して、親と離れ離れになった子どもや特別な保護を必要としている子どもがいないかなどの確認を進めています。また子どもたちの心のケアのニーズに対応するための人材育成や、トラウマを抱える若者や保護者たちのための資材の開発を計画しています。
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被災地状況速報(3/18時点)
ユニセフは当面の緊急支援に必要な300万米ドル*の支援を国際社会に要請
*被害状況に応じて更新されます
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