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南スーダン:
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© UNICEF/NYHQ2015-0203/Rich |
解放された子ども兵士たち(2015年2月撮影)。 |
南スーダンで21日、4人の女の子(うち1人は9歳の少女)を含む250人の子ども兵士が、武装勢力(Cobra Faction)から解放されました。さらに400人が、23日までに解放される予定です。
子どもたちの解放は、東部のジョングレイ州の村で実現しました。この武装勢力と政府の間で交わされた和平協定に基づく、子ども兵士の解放はこれで3回目となります。ユニセフは、南スーダン政府の国家武装解除・解放・社会復帰委員会(NDDRC)と共同で、解放された子どもたちに必要なケアを実施し、家族との再会やコミュニティへの復帰に向けて取り組んでいます。
武装勢力によると、グループ内には最大で3,000人の子どもが徴用されているとのことです。
村ではNDDRCにより解放の式典が行われ、子どもたちは武器を捨て、着ていた軍服から普段着に着替えました。ユニセフは、村に設置された一時ケアセンターで子どもたちを保護し、食糧と避難場所、治療ケアを提供しています。
今後、ユニセフはパートナー団体と共に、解放された子どもたちの家族との再会を進め、必要とされる心のケアも提供します。
23日までの3日間で解放される子どもたちの数は、過去最多に上ります。これまでに654人の子どもたちが、ユニセフとNDDRCによって登録されました。ユニセフは、女の子を含む多くの子ども兵士が、依然としてこの地域に残っているとの報告を受けています。今後さらに2度にわたる解放が、まもなく実施される予定です。
© UNICEF/2015/South Sudan/Mariantonietta Peru |
南スーダンで多くの子ども兵士が武装勢力から解放された。ユニセフは解放された子どもたちに必要なケアを実施。 |
ユニセフ南スーダン事務所代表ジョナサン・ヴェイチは、今回の解放により、これまでに解放された子どもたちの総数は1,314人にのぼることを明らかにし、「ピボール(Pibor)とグムロク(Gumrok)で解放された子ども約660人のうち、200人は家族との再会ができた、あるいは再会できる見込みです。まもなく、家族との再会を果たす人数は倍になるでしょう」と報告しています。
「我々は、今回の子どもたちの解放を歓迎する一方で、上ナイル州及びユニティ州で起きた何百人もの子どもたちの拉致を深く憂慮しています。政府軍と反政府勢力の両陣営が、少年たちを標的に、戦力として駆り集めています。ユニセフは、この人権違反を強く非難し、すべての当事者に子どもたちを解放するよう求めます。子どもたちの解放に向けて、ユニセフは支援する準備ができています」(ヴェイチ代表)
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(2015年3月20日 ジュネーブで行われた報道機関向けブリーフィングでの、ユニセフ南スーダン事務所代表ジョナサン・ヴェイチによる報告)
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※ 2011年の独立後も政情不安が続いていた南スーダンで、2013年12月15日、武力衝突が発生。以来1年以上にわたって続く紛争により、子どもたちは自宅や学校、生まれ育ったコミュニティを追われ、暴力や栄養不良、病気の危険に晒されています。
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