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ネパール大地震緊急募金 第10報
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© UNICEF/NYHQ2015-1083/Karki |
ユニセフの「子どもにやさしい空間」で工作をする子ども |
ネパールで発生したマグニチュードード7.8の大地震により、最も大きな被害を受けた地域では約170万人の子どもたちが緊急の支援を必要としています。
災害の被災地では、子どもたちがストレスや恐怖を心の中に抱えてしまうことが多く、早い段階での心理社会的ケアが重要です。こうした現場でユニセフは、水や衛生、予防接種などによる感染症対策などの緊急支援と並行して、子どもたちの心理社会的ケアのために、避難所などに「子どもにやさしい空間」を設置して、子どもたちの「仕事」でもある「遊び」の機会を確保することや、学校の早期再開を優先課題のひとつとして取り組んでいます。
© UNICEF/NYHQ2015-1086/Karki |
ユニセフの「子どもにやさしい空間」に集まり、屋外で縄跳びをする女の子たち |
ユニセフは、避難先で子どもたちが安心し、子どもらしく過ごすことができるよう、「子どもに優しい空間」をカトマンズ、ラリトプール、バクタプールの避難コミュニティ38カ所に設置し、地震の影響を受けた3,300人の子どもに支援を提供しています。子どもたちはこの守られた空間で、遊んだり、絵を描いたり、スポーツをしたりすることができます。またここでは、健やかに成長できるための様々な活動や情報が提供されます。
平和な日常が一瞬のうちに奪われた多くの子どもたちにとって、この空間で他の子どもたちとただ一緒に遊んだりするだけで、ストレスを軽減することができるのです。
© 日本ユニセフ協会 |
宮城県石巻市の避難所に届けられた「箱の中の幼稚園」とレクリエーションキットで遊ぶ子どもたち |
4年前に日本で発生した東日本大震災の際も、日本ユニセフ協会はいち早く、ユニセフ物資供給センター(コペンハーゲン)から「箱の中の幼稚園」やレクリエーションキットを取り寄せ、被災地の避難所に「子どもにやさしい空間」を設置しました。
「箱の中の幼稚園」、石巻の子どもたちに
『子どもにやさしい空間ガイドブック』
緊急時は、保護者や周囲のおとなたちも、毎日の生活に精一杯で、以前ほど子どもに注意を向けることが難しい状況に陥ります。また、子どもの遊びや学習ができる場が十分ではないことも多くあります。たった数ヶ月の避難生活であっても、子どもにとっては心身の発達に重要な時期であることをふまえ、適切な支援の場を子どもとその周りの大人に提供するのが「子どもにやさしい空間」です。ユニセフは、被災した子どもたちがひと時でも”日常”を取り戻し、未来に向かって困難を乗り越えていけるよう、様々な側面から時間をかけて見守り、支援を行っています。
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