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公益財団法人日本ユニセフ協会

世界教育フォーラム2015
仁川(韓国)にて開催(5/19〜22)
2030年までの取り組みを策定

【2015年5月19日 仁川(韓国)発】

今後15年間の世界の教育の課題を話し合う世界教育フォーラム2015(World Education Forum 2015)が、5月19日、韓国の仁川で開幕されました。この会議では、2030年までの教育分野で世界が取り組むべき計画が策定されます。

世界教育フォーラム2015

学校で勉強する児童たち。
© UNICEF/SUDA2014-X1056/Noorani
学校で勉強する児童たち。(スーダン)

フォーラムで合意される見通しの2030年に向けた教育宣言では、すべての人への平等な教育の機会を確かなものにするため、新しい課題への取り組みを各国やパートナー団体に働きかけるとともに、国や地域、世界レベルにおける調整、資金調達、モニタリングの方法を提案します。

潘基文国連事務総長は、開会に際して1,500人の参加者に向けてこう語りました。「教育は、健康や雇用を含む人権を保障するものです。そして教育は、暴力的な過激思想などの脅威と戦うためにも、なくてはならないものなのです」

世界教育フォーラム2015は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)を中心に、ユニセフ(国連児童基金)、UNDP(国連開発計画)、UNFPA(国連人口基金)、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、UN Women(国連ウィメン)、世界銀行が共同で開催しており、130カ国の大臣に加え、各国の政府高官、ノーベル賞受賞者、国際機関やNGOの代表者、学識者、研究者、民間部門の代表者、その他多くの関係者が参加しています。

2030年までの取り組みを策定

先生の質問に答える児童たち。
© UNICEF/MADA2014-00056/Ramasomanana
先生の質問に答える児童たち。(マダガスカル)

2015年は、2000年に定められた「万人のための教育(Education For All)」の6つの目標とミレニアム開発目標(MDGs)達成の期限となる年です。フォーラムでは、過去15年間の前進を振り返ると同時に、残された課題や新しい問題について協議し、9月の国連総会で採択されるSDGsの枠組みに沿った課題解決の計画を整えます。

これまでの15年間の努力は、教育分野にかつてないほど大きな前進をもたらしました。ユネスコ統計研究所によると、2000年と2012年を比較すると、学校に行けない子どもや若者の数は7,600万人少なくなりました。またこの期間に就学前教育を受けられた子どもは6,700万人以上、小学校に入学した子どもはおよそ5,000万人増加しました。

平等な教育の機会を

しかし、「万人のための教育」の取り組みは、まだ完了していません。今年のグローバル・モニタリングレポートによると、今も5,700万人の初等教育就学年齢の子どもと6,300万人の若者が学校に通うことができず、非識字人口は7億8,100万人に上ります。同レポートはまた、2030年までにすべての子どもが就学前教育、初等教育、中等教育を受けられるようにするためには、毎年220億米ドルの追加予算が必要であると報告しています。

ユニセフのアンソニー・レーク事務局長は、「すべての子どもは、人生において公平な機会を得られなければなりません。そのスタートが、公平な学習の機会です。もし子どもたちが公平な教育の機会を得られなければ、将来の社会経済的困難や、次の世代を苦しめる不平等の種を蒔いてしまいます。子どもたちに平等な教育の機会を与えることで、彼ら自身が自分たち、そしてその次の世代のために、より良い世界を築いていけるのです」と話しました。

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